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ラグビー

元日本代表が考える優勝チームは? 3つの条件を高次でクリアするのは3チーム!カギを握る準々決勝の注目カードは?【ラグビーW杯】

向風見也

2023.10.06

世界最高のスクラムハーフと言われるデュポンを擁するフランスのアタック力は今大会屈指だ。(C) Getty Images

世界最高のスクラムハーフと言われるデュポンを擁するフランスのアタック力は今大会屈指だ。(C) Getty Images

条件2「当たり前のプレー」の精度の高さ

「強いチームが勝つ」から「勝ったチームが強い」への転換は、優勝予想を難しくしていると後藤さんは続ける。

「そこで、僕がいまのところ思っている優勝への条件は…。本当にざっくり言うと、当たり前のプレー精度です。昔から言われていることではありますが、改めてその大切さを痛感させられています」
 
 2019年まで、ポッドという攻撃戦術が流行った。左右、中央にまんべんなく選手を並べ、効率的に数的優位や質的優位を生み出す考えだ。

 2020年以降はこのポッドの枠組みが発展を遂げた。かつ、防御もそれに適応できるようマイナーチェンジされた。

 その変化のスピードが、基本プレーの重要性を高めたと後藤さんは分析する。

「ポッド全盛期を経て、ポッドを移動するチーム、さらに、そもそもポッドという概念がないというチームもあります。攻撃の戦略性は、2019年から2022年頃までに段違いの進化を遂げています。ですので、そういう(革新的な)アタックをするチームがワールドカップで優勝すると思っていました。ところがワールドカップまでのこの1年で、ディフェンスの進化もアタックのそれに追いついたんです。(攻撃側の動きに対応できるよう)ディフェンスも動くようになった。その結果、アタックとディフェンスの優位性はイーブンに。結果として、基礎力で勝敗が決まるでしょう、と。…そこまで話さないで『基本プレーで差がつく』では、ちょっと薄っぺらい言葉になるのですが」

 ちなみに攻撃戦術の転換をもっとも促進させたチームは、開催国のフランスか。ファビアン・ガルティエヘッドコーチのもと、今春までテストマッチ14連勝を果たしている。
 
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