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ラグビー

元日本代表が考える優勝チームは? 3つの条件を高次でクリアするのは3チーム!カギを握る準々決勝の注目カードは?【ラグビーW杯】

向風見也

2023.10.06

「フランスが好き」という後藤氏だが、準々決勝で対戦が予想される南アフリカ戦ではッ苦戦が必至との予想だ。(C) Getty Images

「フランスが好き」という後藤氏だが、準々決勝で対戦が予想される南アフリカ戦ではッ苦戦が必至との予想だ。(C) Getty Images

 特にフランスと南アフリカは国全体が人種のるつぼとあり、「3」の要素をクリアしやすいはず。各国の歴史的な背景には触れずに、後藤さんは言う。

 補足すれば、この3チームは司令塔団(スクラムハーフ、スタンドオフ)の判断と技術が高質なのもよいという。現役時代にスクラムハーフだったとあり、こう述べる。
 

「ゲームコントローラー(司令塔団)は、チームを山の何合目から登らせるかを決めるポジションです。ここにキックのスキルが高く、ディフェンスができ、適切な位置にパスを投げられる人がいれば、トライ、ペナルティゴールという『頂点』に辿り着いた後にリスタート後に8合目から登り直すこともできる。そうなれば、残りの選手はあと2合だけ頑張ればいいわけです」

 現在予選プールA首位で開催国のフランスは、史上最高級と謳われるスクラムハーフのアントワーヌ・デュポンが接点から長距離のキックを放つ。相手のキックオフを自陣深い位置で確保したのち、一気にエリアを挽回できそうなのが心強い。予選プールの期間中に顔を骨折も、準々決勝での復帰を目指すと報じられている。

 もしフランス代表が現状通り予選首位でトーナメントに進んだ場合は、予選プールBの2位とぶつかる。

 この枠には、前回王者の南アフリカが入りそうだ。こちらは日本大会で活躍したスタンドオフのハンドレ・ポラードが大会中に怪我から戻り、アグレッシブなスクラムハーフのファフ・デクラークと一緒にキックで大型フォワードを前進させる。

 後藤さんが語る、現時点でもっとも優勝に近そうなチーム同士が8強の時点でぶつかりそうなわけだ。理論上、この戦いを制したチームが頂点に辿り着きやすいと言える。

 では、実際にフランスと南アフリカが対戦した際はどちらが優位なのか。

 後藤さんは「僕はフランスが好きなんです」と前置きをしつつ、「南アフリカ」と見る。

「フランスには怪我人の状況もあります。それと、組織流動性が高い分だけ走行距離が延びる。足が止まりやすくなる。そうなると、南アフリカ(の誇るパワーに)行かれるんじゃないかと…」
 
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