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バレーボール

戦線復帰の石川祐希を直撃!「たぶん60%くらい」のコンディションも現地で話題の強豪キラーは健在!!「試合の最後に決められたのは良かった」

佳子S.バディアーリ

2023.12.29

 攻撃に関しては、「第4、第5セットはいつもだったら(後衛にいる自分の)パイプにセットが上がるところ、レフトを選択して点を取り切れなかったりしましたが、これからコンディションが整ってくれば僕に上げてくるようになると思っています。試合の最後に決められたのは良かったです」と話した。
 
 控えめに見えた守備でダイブしてボールに飛びつく場面。いつもならもう1、2歩先まで飛び込んでいるがセーブしていたのか?との問いには、「そうですね。まだ、なかなかリスクは負いたくないので、、、」と本音をポロリ。

 離脱中の自身のメンタルについては、「(影響は)まったく無かったです。何もできない状態だったので、やれることをやる。それだけでした」と決してナーバスになることはなかったという。その強靭な精神には感心するばかりだ。

 欠場が続いた4週間、コート外からの視点でチームについてコメントを求めると、少し考えながら、「コンスタントにサーブが入っている間は、非常に良いバレーができていると思います。サーブが入らなくなると、ちょっと自分たちのバレーができなかったりするので、僕たちにとってサーブが重要になっていると思います」と見解を述べた。

 再び過密日程が控えるミラノ。現地の年末30日にスタートするリーグ後半戦1節で、開幕黒星を強いられたモデナとの再戦に続き、年明け早々には、同1月3日のコッパイタリア準々決勝と同6日のリーグ2節でピアチェンツァとの2連戦に臨む。以降はミッドウィーク開催の欧州CEVカップ準々決勝プレーオフが加わって週2試合のハードスケジュールが待ち受ける。

 チームにとって、石川の活躍は不可欠なはずだ。
「30日に大事な後半戦の初戦があって年内最後の試合でもあるので、そこでしっかりとパフォーマンスを発揮したいと思っています。また、1月に入るとスケジュールが非常にタイトになります。CEVカップでは、非常に力のあるザヴィエルチェ(ポーランドリーグ4位)が相手ということもあり、12月も試合数が多かったのですが、それ以上に1月はタフになるのでコンディションの調整だけはしっかりしていきたいです」と意気込みを述べた。もちろん、お正月は返上とのことだ。

 優勝候補の一角に挑んだ復帰戦を勝利で終えたこともあり、インタビュー中に幾度もこぼれた笑顔が印象的だった。

 石川を始め、スーペルレーガでは負傷者が後を絶たない。リーグ関係者から、代表シーズンの負担がクラブシーズンに及ぼす影響について苦言が漏れ聞こえたが、オフレコということで残念ながら記事にすることは断念。その中で、ミラノのスポーツディレクターを務めるファヴィオ・リーニ氏は、「ユウキは一人しかいないんだ」と言葉にした。

 石川は余人をもって代えがたい唯一無二の存在。クラブから大切にされていることが伝わり、胸が熱くなった取材でもあった。

取材・文●佳子S.バディアーリ

【動画】石川祐希が強豪ペルージャ相手に躍動!
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