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ラグビー

BL東京を開幕7連勝に導く小柄なNZ代表司令塔。「ラグビーはどんな体型でもできる」と語る名手の“頭の中の画”とは?

向風見也

2024.03.02

 クラブ関係者の言葉を借りれば、「あの動きは奇跡ではない。もしくは、奇跡が起こる確率を高めている」。イーグルス戦を控え、同じような形のキックを反復練習していたようだ。
 
「頭の中で『画』を浮かべる。何より、(試合前の)1 週間の練習のなかで、試合以上のプレッシャーをかけてスキルを試す」

 組織の成熟ぶりにも後押しされる。

 元ニュージーランド代表主将のトッド・ブラックアダーヘッドコーチ体制が発足して5季目。アタックの計画を立てるのは森田佳寿コーチングコーディネーターだ。毎週末の試合へは自軍の隊列、対戦チームの守り方を踏まえて大枠を作り、リーダー陣が微修正を加える。その流れでモウンガが光る。

 このほど約9年ぶりに日本代表のヘッドコーチとなったエディー・ジョーンズは、いまのリーグワンで傑出した面子のひとりにモウンガを挙げる。小柄なのに活躍しているからだ。本人はうなずく。

「身体は大きくなくてもでっかいハートを持った次世代の選手たちに、示したいんです。スピード、ステップ、スキルなど、どこかに必ず活きる道があるんだ…と。ラグビーは、どんな体型でもできるスポーツです。素晴らしさを伝えられたら嬉しいです」

 某日。本拠地近くの京王線府中駅前で自転車に乗ったモウンガがいた。モノクロの運動着をまとい、目深にキャップを被っていた。目立つ体格ではなかったからか、その姿に気づく人はほとんどいなかった。

取材・文●向風見也(ラグビーライター)
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