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バレーボール

満身創痍の状態で逆転負け…石川祐希のペルージャが伊杯4強敗退 被ブロック14本に地元関係者から苦言も「あってはならないことだ」

佳子S.バディアーリ

2025.01.29

ペルージャは怪我人が続出したうえに、発熱などの体調不良者も複数いたという。満身創痍のなかでの試合となった。(C)  Maurizio Lollini

ペルージャは怪我人が続出したうえに、発熱などの体調不良者も複数いたという。満身創痍のなかでの試合となった。(C) Maurizio Lollini

 ペルージャは、第3セット開始直後から攻撃で誤打とコンビミス。ファウルも重なり早くも4点のビハインドを負う。これで歯車が狂い出したか、以降もサーブミス、誤打や被ブロックが続いて5-12へ後退してしまう。すると、ベンチはチャンチョッタとの交代で石川を休ませる。勢いに乗った相手は順調に得点を重ねてセットポイント。コートへ戻った石川がバックアタックで1度回避するに留まり、大差のままセットを献上した。
 

 続く4セット目は、石川のエースなどで僅差のリードを維持して序盤を終えるも、中盤からは、サーブで守備を崩してブレークを連発するペルージャの十八番をヴェローナに奪われる。最大4点のビハインドから終盤に同点へ追い上げるが、得点を量産する相手OHのケイタとモジッチの決定力に屈して逃げ切られた。

 勝負の最終セット、石川のレフト攻撃2打などで1点を追いながらコートチェンジ。12-13までヴェローナの背中を捉え続ける。しかし、ロングラリーを取りこぼして迎えた相手のマッチポイントで、石川の2段トスをライトから叩いたベンタラの打球がブロックに捕まり試合終了。ペルージャは、2セットアップから無念の逆転負けで5度目の優勝と連覇を逃すこととなった。

 石川はチーム最多の15得点(アタック14.エース1)、後続はセメニウクの10得点(アタックのみ)。対するヴェローナのOHは、ケイタが30得点(アタック26、エース3、ブロック1)、モジッチが28得点(アタック22、エース2、ブロック4)と大きく水をあけられた。石川は、ミラノ2季目の2021-22から4大会連続で準決勝へ進むも、タイトルを争う決戦の舞台へはまたしても一歩届かなかった。

 試合後、ペルージャの関係者は会話の中で、「チームは怪我人のほかにも問題を抱えていた」と。明言を避けたが、選手やスタッフと近しい筋によると守護神コラチが高熱より体調を崩して前日の練習を見送ったという。公式外の情報ではあるが、「負傷者の発生を敗戦の理由にしたくない」と試合後に述べた主将ジャンネッリも、発熱を押しての出場だったと漏れ聞こえており、まさに満身創痍で臨んだ一戦であったようだ。
 
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