専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
ラグビー

【リーグワン決勝】実力伯仲の“両雄”が激突! 最多得点のBL東京vs最少失点のS東京ベイ、異なる強みで国立に火花を散らす

向風見也

2025.05.31

 特にスピアーズのディフェンスは、前年度以前との変化点と言える。

 スコット・マクラウド新アシスタントコーチがシステムを唱え、横一列に並ぶ大型選手が走者を仕留める、球出しを鈍らせ、その間に再び堅陣を敷く。

 日本代表62キャップのインサイドセンターで前主将でもある立川理道が、6位に終わった昨季までとの違いを説く。

「(互いが)隣と繋がりながらできている。去年は結構、ラッシュでかけていて…(鋭く飛び出して圧をかける)。それはそれでいい部分はありましたが、今年は全員が全員(前に)出るというものではなくて。『出る時か、(待ち構えて)守る時か』についての判断やコミュニケーション(の質)が上がっている」
 
 ブレイブルーパスのアタックは、従来からの形を磨き上げている。組織的に数的優位、質的優位を作って風穴をあければ、タックラーを引きずりながらのパスを交えて一気に駆け抜ける。

 このほどスピアーズのパワフルなディフェンスを向こうに、インサイドセンターの眞野泰地は「でかいフォワードが(自分たちの)身体を抱えてくるのに対し、低くコンタクト。2、3枚目のクリーン(走者への援護)も速く」。フランカーの佐々木剛はこう続ける。

「人と人の間へアタックし、少しずつスペースを作り出して攻略できたら」

 向こうの堅い守りに対して攻め疲れが生じないよう、キック合戦も念頭に置くと眞野は補足する。

「やってみないとわからないですが、相手の疲労度などを感じながらしっかりゲームコントロールしていきたいです」

 今季唯一の直接対決は31―27とブレイブルーパスが勝利。実力伯仲とあり、今度もクロスゲームは必至か。どちらもこだわる接点のバトルにおける強度、規律が、両軍の異なる強みの質に少なからぬ影響を与え、それが最終結果を左右しそうだ。

 攻守でタフなブレイブルーパスの眞野はこうだ。

「今週の自分たちのテーマは『Be us』。自分たちらしく」

スピアーズを明るく引っ張るオーストラリア代表76キャップのスタンドオフ、バーナード・フォーリーは、定型的なフレーズに実感を込める。

「大きな試合であるほど小さなプレーが差を生みます。今週は基礎をきっちりとできるよう厳しくフォーカスしてきました。一瞬、一瞬で勝っていけば、いい結果を生める」

 会場である都内の国立競技場にあって、どちらが「自分たちらしく」いられるか、もしくは「基礎」に忠実であれるか。

構成●THE DIGEST編集部
【記事】現場は賛否両論!リーグワン新登録制度で日本ラグビーは強くなるのか?「代表強化に繋がるかどうか…」「長い目で見たらよりよくなる」

【リーグワン】初のプレーオフで注目株の静岡ブルーレヴズ、W杯8強を経験した元代表コーチが語るFW陣の充実

【記事】混戦リーグワンを象徴する静岡ブルーレヴズの躍進 下剋上を目論むプレーオフで「東海の雄」に勝算はあるか?

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号

  • soccer_digest

    6月10日(火)発売!

    定価:800円 (税込)
  • world_soccer_digest

    2025年6月5日(木)発売!

    定価:980円 (税込)
  • smash

    好評販売中!

    定価:800円 (税込)
  • dunkshot

    好評発売中!

    定価:1100円 (税込)
  • slugger

    5月23日(金)発売!

    定価:1100円 (税込)