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ラグビー

エディーが叫び、選手が応えた――灼熱の死闘で掴んだ伝統国ウェールズからの白星 「きついのが日本代表らしい。楽にやっても勝てない」

向風見也

2025.07.07

白熱した勝負の行方は終盤までもつれ込み、日本が逆転に成功した。(C) Getty Images

白熱した勝負の行方は終盤までもつれ込み、日本が逆転に成功した。(C) Getty Images

 68分。ハーフ線付近の左端で自軍スクラムを迎える。

 ウェールズ代表はスクラムを命綱とするが、今回は日本代表が優勢だった。低さとヒットスピードと一体感で勝っており、件の1本も左側からせり上がるような形にし、ペナルティーキックを奪った。70分、24―19と勝ち越した。
 
 スクラムの1列目を担う3名は、トップレベルのゲームにあって異例の80分フル出場だ。

 そのうちのひとりは竹内柊平。ジョーンズに買われる元気な右プロップは、スクラムのほかタックル、モール防御でも爪痕を残した。

「きついです。だけど、きついのが日本代表らしい。日本代表が楽にやっても勝てないと思うんですよね。めっちゃきつい時に『相手のほうがきついよね』と言って走り勝つのが日本代表らしさ」

 以後も危機をしのぎ、向こうの失策でもらった攻撃機会に時間を稼ぎ、白星を奪った。

 ジャパンが伝統国を倒したのは、2019年のワールドカップ日本大会でのスコットランド代表戦以来。体制維持を後押しするほか、若手の自信獲得にメリットがありそうだ。

 もっとも昨季代表デビューでフッカーの原田衛は、竹内、紙森陽太とスクラムの最前列を支えたうえで「いや、そんなに…」と喜びは控えめ。本当の強者を倒したという感覚は薄いようだ。

 何より12日に同じ相手との再戦を控えている。高い弾道のキックの競り合い、接点でのサポートをはじめ、リベンジを防ぐにあたっての検討課題は横たわる。

 兵庫・ノエビアスタジアム神戸でのバトルを見据え、原田は「この(先の)1週間の練習を乗り切らないと、次の試合も見えてこない。しっかり頑張りたい」と気を引き締めていた。

取材・文●向風見也(ラグビーライター)
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