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フィギュア

「スケートが自分の中で苦しい」本田真凜がジャンプで苦戦。全日本選手権で復活するためのカギとは?

辛仁夏

2020.12.24

「今シーズンは不安な気持ちで試合に臨むことが多かったんですけど、今の時点でできることは(NHK杯では)出せたんじゃないかなと思います。今日のフリーでは、お客さんの前で最初から笑顔で滑ることを心がけていたので、楽しんでできたかな。

 今大会も回転不足のジャンプが多かったけど、回転不足を直せば、昨年以上の点数が出せると思うので、次の試合(全日本選手権)ではしっかり回りきって降りることを頑張りたいです。課題の回転不足になると跳んだジャンプでもマイナス(GOEで減点される)になってしまうので、そこを直して行きたい。

 練習から不安な気持ちがジャンプに影響してなかなか調子が上がってこなかった。だから、自分に一番大切なことは自信を取り戻すことかなと思ったので、(NHK杯では)とにかく笑顔で滑ろうと心がけました」
 
 表現力では全日本選手権の表彰台争いに加わるトップ選手たちに引けを取らない演技を披露しているが、ジャンプの出来栄えでは一にも二にも回転不足を克服できない本田では勝負にならないことは明白だ。練習から徹底した基本動作を繰り返し、高さと回転速度のあるジャンプを跳んで成功率を上げることで自信をつけることが、どん底から浮上する本田にとって必須であり、立ちはだかる分厚い扉を開けるカギとなるに違いない。

 近道への特効薬はない。ジャンプ修正の必要性をどこまで強く感じ、地道な取り組みを積み重ねることができるかどうかに懸かっているのではないか。そこがクリアになれば、低迷から脱却できる日がやってくるだろう。今年最後の、そして今季後半戦へとつながる機会となる大きな舞台で、回転不足と判定されないジャンプをしっかりと跳ぶことができれば、結果は自ずとついてくるはずだ。

文●辛仁夏 YINHA SYNN
1990年代に新聞記者となり、2000年代からフリーランス記者として取材活動を始め、現在に至る。フィギュアスケート、テニス、体操などのオリンピック種目からニュースポーツまで幅広く取材する。

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