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マラソン・駅伝

【箱根駅伝】シード10校を「区間配置」「山対応」「駅伝力」で独自採点!駒澤大に足りなかったのは?

杉園昌之

2022.01.06

8位 國學院大:総合評価B(区間配置B、山対応C、駅伝力B)

 4年連続シード権を手にした國學院大は土壇場で底力を見せた。7区の木付琳(4年)が故障の影響で失速して10位まで落ち込んだが、裏のエース区間と言われる9区の平林清澄(1年)が主将のブレーキをカバー。ルーキーが5人抜きで5位まで押し上げ、チームを救った。出雲駅伝、全日本大学駅伝で区間上位で走っていた実力者を復路に置く区間配置がなければ、シード圏外に沈んでいた可能性もある。自信のあった山区間は5区の殿地琢朗(4年)が区間9位と本来の実力を発揮できなかったのは想定外。ただ、主力の島﨑慎愛(4年)が急きょ欠場するというアクシデントを乗り越え、踏ん張った力は本物だろう。限られた戦力での総合8位は、悪い結果ではないはず。総合評価Bが妥当だ。

9位 帝京大:総合評価C(区間配置C、山対応B、駅伝力C)

 帝京大は5年連続でシード権を死守したが、あまりに往路と復路の落差が大きすぎた。山上りの5区で細谷翔馬(4年)が2年連続区間賞となる快走を見せ、往路は過去最高の2位でフィニッシュ。しかし、復路はまさかの大苦戦を強いられる。ずるずると順位を下げて、シード圏内ぎりぎりの総合9位に。復路順位は17位。往路の貯金で持ちこたえたが、区間配置は噛み合わなかったか。往路だけの評価はAになるが、復路で大きく沈んだ印象が強く、総合評価はCとした。
 
10位 法政大:総合C(区間配置C、山対応B、駅伝力C)

 3年ぶりにシード権を獲得した法政大は、評価が難しいところ。山下りの6区で武田和馬(1年)が区間2位の力走もあったが、5区以降はシード圏外で襷をつないだ。最終10区の残り1kmで11位から10位に順位を上げ、奇跡の逆転。評価項目で計れない運を持ち合わせていたのは確か。東海大のアクシデントが重なり、アンカーの川上有生(3年)は区間11位のタイムながら大仕事をやってのけたのだ。総合評価はCとしたが、ドラマ点をプラスできるならAにしたい。これだから、箱根駅伝は面白い。

文●杉園昌之

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