「私たちのチームパフォーマンスで世界基準を下回っているのは、ブロックとトランジションアタック及びハイボールのアタック。効果率が最も離れているのはブロックで、このギャップを埋める必要がある」というブラン監督は、「VNL期間中に、キルブロック数の明らかな増加を確認することができることを願っている」と手応えを話す。
日本時間9日から始まるVNL第1週で世界ランキング11位の日本は、オランダ(世界ランキング15位)、中国(同22位)、米国(同7位)、イラン(同10位)と対戦する。
「五輪出場権獲得が新方式になり、世界ランキングを決めるポイントが付与される、重要で結果を問われる大会。第1週の目標は、世界ランキング下位の対戦相手とイランからポイントを獲得し、トップ10のチームに勝利しようとする野心を持つこと」とブラン監督。
2018年から始まった大会で、日本代表は12位、10位(19年)、11位(21年)と、上位8チームによるファイナルラウンド進出を果たせていない。
「チーム内で話し合い、ファイナル8進出が最大の目標と決めている。非常に難しい、厳しい戦いになるが、僕たちがステップアップするためにも、そこに向けて戦っていきたい」と、力強く結んだ石川。
東京五輪まで、コーチとして実質的に戦術面などの指揮を執っていたブラン氏が監督に就任して初めて迎える国際大会。パリ五輪に向けスタートを切るチームの成長ぶりが楽しみだ。
文●北野正樹(フリーライター)
【プロフィール】きたの・まさき/1955年生まれ。2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。南海が球団譲渡を決断する「譲渡3条件」や、ティリ・ロラン氏のV1パナソニック監督就任などを先行報道した。関西運動記者クラブ会友。
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格闘技・プロレス
バレー男子「龍神NIPPON」の石川主将が感じるチームの変化。ブラン監督の初陣を前に「目標はファイナルラウンド進出」と決意表明!
北野正樹
2022.06.07
ともに高校入学後、バレーボールを始めた遅咲きの選手。バスケットボールから転向した山内に対し、野球から転向した高橋健太郎。2人は石川、柳田将洋とともに東京五輪で主力選手になることを目指して結成された「NEXT4」のメンバーだったが、高橋健太郎はケガなどもあり思うような成長曲線を描けなかった。「エンジンにボディが付いてこず、ケガが成長を妨げていた」(南部正司・男子強化委員長)が、「自分の身体と向き合い、どう体をコントロールすればいいか、自分の中で消化できるようになった」(小林敦・東レGM)ことで、ケガを克服。さらに、東京五輪メンバーから漏れたことを発奮材料に変え、V1リーグの21-22年シーズンでは、ブロック決定本数でリーグ1位に輝いた。