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日本馬の連覇叶わずも、ウシュバテソーロのアタマ差激走で実感した近代日本競馬の”多様性時代”の到来【サウジカップ】

三好達彦

2024.02.26

 さて、この日はアンダーカードの重賞5レースも開催した。サウジダービー(G3、ダート・1600m)に出走した坂井瑠星騎乗のフォーエバーヤング(牡3歳/栗東・矢作芳人厩舎)と、リヤドダートスプリント(G3、ダート・1200m)には川田騎手とのコンビでリメイク(牡5歳/栗東・新谷功一厩舎)が見事に優勝を果たした。

 なかでも注目なのは、ここまで全日本2歳優駿(JpnⅠ)を含む4戦全勝としたフォーエバーヤングだ。本馬のオーナーはゲームアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』をディストリビュートしているサイゲームスを傘下に収めるサイバーエージェントグループ代表、藤田晋氏の持ち馬。「世界の矢作」こと矢作調教師とのコンビで、今春のケンタッキー・ダービーを目指すと公言しており、こちらにも大いに注目してほしいところだ。
 
 それにしてもここ数年、日本馬が世界のダート戦線で見せるパフォーマンスの高さには目を見張るものがある。その時々のトップホースが毎年ドバイワールドカップに参加しながら、勝ち負けから程遠い結果しか残せなかった15~20年前のことが信じられないほど、素晴らしい戦績を残す凄まじさである。ことによっては、日本競馬の夢とまで言われた世界最高峰の凱旋門賞(仏GⅠ、ロンシャン・芝2400m)の名が薄らいできたような気さえする。

 牡馬と伍して戦う牝馬の大活躍も含め、日本競馬もまた「多様性の時代」に入ったことを実感させられる。

文●三好達彦

【動画】惜しくもアタマ差の僅差!サウジCで激走したウシュバテソーロをプレイバック
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