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バレーボール

お茶の間を賑わせたデータバレーが再び!?“新・真鍋ジャパン”の秘策とは?「オールジャパン体制」で再びメダル獲得へ挑む

北野正樹

2022.05.25

 眞鍋監督のパリ五輪に向けての取り組みについて、ロンドン五輪でコーチとして支え、その後、日本女子の年代別代表監督を務めU-19アジア選手権で金メダルに導いた安保澄さん(現ヴィクトリーナ姫路GM)は、「就任直後は五里霧中、暗中模索状態だったと思うが、メダルを取るためにはどのような道を進めばいいのか、具体的に示している。当時も『サーブミスは1セット、何本以内』など数値目標も明確だった。今回もマネジメントをしっかりやって一致団結し、メダルを取るチーム作りが出来ているのではないか」と期待を寄せる。

 そして「成功するために、考えてやれることはすべてやる、というのが眞鍋さんのスタイル」とも語る安保さん。ロンドン五輪の前にはミュンヘン五輪で金メダルを獲得した男子代表の松平康隆監督(前日本バレーボール協会名誉会長)に、五輪に臨む心構えを話してもらったり、国際審判としてアテネ五輪決勝で主審を務めた伊藤博之さんをスタッフが訪ね、上位進出したチームの試合中の気持ちの切り替え方などを教えてもらったりするなど、精神面の情報収集も怠りなかったという。

 チームスローガンは「Breakthrough」。「世界への突破口を開こう」(眞鍋監督)との思いが込められている。
 
 眞鍋監督は、「我々の目標は、パリ五輪でメダルに挑戦すること。目標達成のために、来年の五輪世界予選(3会場で各8チーム出場し各2チームが出場権を獲得)でオリンピックの出場権を獲得したい」と意気込む。

 これまでの世界最終予選(OQT)がなくなり、試合ごとのポイントが世界ランキングに反映され、2024年のVNL予選ラウンド終了時点での世界ランクで出場権を得るのが最終手段となる。

 1試合の重要性が高まる中、「毎試合、毎試合、勝利を追求していきたい」。選手、監督として最もプレッシャーのかかるOQTを計4度、経験し、メダルに導いた眞鍋監督の新たな挑戦が、いよいよ始まる。

文●北野正樹(フリーライター)
【プロフィール】きたの・まさき/1955年生まれ。2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。南海が球団譲渡を決断する「譲渡3条件」や柳田将洋のサントリー復帰などを先行報道した。関西運動記者クラブ会友。
 

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