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食と体調管理

「これからの時代はバレーボールの楽しさや魅力を一番に感じてプレーしてほしい」元バレーボール女子日本代表・狩野舞子が見つけたバレーボールの楽しさと競技生活を支えた食習慣

元川悦子

2024.06.03

写真:THE DIGEST

写真:THE DIGEST

――今後の目標は?

 バレーボール界への恩返しをすることですね。今は日本代表の練習を見に行かせてもらったりもしていますが、昔に比べると地上波放送が減ったり、一般の方がバレーボールに触れる機会が少なくなっていると痛感します。その現状を踏まえ、もっと盛り上げていきたいし、宣伝・普及活動も告知にも力を入れたい。競技を盛り上げるためにも、まずはパリ五輪出場権を確実に取ってほしい(※取材日:24年4月10日時点)。後輩たちが全力を注げるように最大限、応援していくつもりです。

――最後にご自身の経験を踏まえて、ジュニアアスリートにアドバイスを頂けますか。

 私たちの時代は「スポ根」じゃないですが、厳しさが先に来ていたと思うんです。でも、今の時代はバレーボールの楽しさや魅力を一番に感じながらプレーしてほしい。
「楽しい」と思えれば、何事も努力は苦じゃなくなりますよね。やっぱり「楽しい」から始まって、目標を持って取り組んでいければ、必要なことも整理しやすくなる。

「とにかく頑張る」「勝つために戦う」ということではなくて、いろんなテクノロジーやデータを駆使しながら、楽しんで自分のレベルを上げていってもらえれば一番いいですね。アスリートは栄養・運動・休養も重要。そういうことも考えながら、プレーをエンジョイしてもらいたいと思います。
 
狩野舞子/かのうまいこ
1988年7月15日生まれ 東京都三鷹市出身
八王子実践高校―久光製薬スプリングス―パヴィーア(イタリア)―ベシクタシュ(トルコ)―久光製薬スプリングス―PFUブルーキャッツ

家族の影響で幼少期からバレーボールに接し、小学校4年から三鷹市大沢スポーツクラブに入って本格的に競技を始める。八王子実践中学3年時には2004年アテネ五輪日本代表候補18人に選出。「中田久美以来の中学生代表」と騒がれた。

八王子実践高校を卒業した2007年に姉・美雪が所属する久光製薬入り。翌2008年に右アキレス腱断裂の重傷を負い、長期離脱を強いられたが、2009年に日本代表に正式登録された。だが、2010年には左アキレス腱断裂と再びケガに悩まされることになる。リハビリ途中の7月に久製薬を退団。復帰直後の11月にイタリア・セリエAのパヴィーア移籍を決断する。さらに翌2011年10月にはトルコ1部・ベシクタシュへ。両国での国際経験を高く買われ、2012年ロンドン五輪日本代表12人に滑り込み。28年ぶりの銅メダル獲得に貢献した。

五輪後の2012年9月には久光製薬に復帰。セッターに転向するも、2015年6月に引退を決意。1年間は解説業に携わったが、2016年7月にPFUで現役復帰。1シーズン存分プレーして完全燃焼でき、2018年5月にキャリアに完全に終止符を打った。その後はメディア露出やバレーボール教室など多忙な日々を過ごしている。

ホクト『きのこらぼ』では、次世代の選手へのエールや一問一答、今食べたい「きのこレシピ」など狩野さんのインタビューを限定公開中!

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