クラブワールドカップ後、バカンスとプレシーズンを挟んで、シャビ・アロンソ新体制の仕切り直しの一戦となったラ・リーガ第1節のオサスナ戦。キリアン・エムバペのPKで先制し、1-0で逃げ切ったレアル・マドリーが手堅く勝利を収めた。
注目を集めたのが、4人のニューフェイスだ。まずはCBのディーン・ハイセン。フリージャーナリストのファビアン・ピニェロ氏は、「17本のロングパスを成功させた。これは驚異的な数字だ。しかも、際立っているのはそのフィード力だけではない。的確なラインコントロールもその1つで、前半、オサスナのシュートがわずか1本に終わったのは、彼の貢献が大きい。素晴らしい才能の持ち主だ」と、クラブW杯でも披露した実力がフロックではないと改めて示した。
このオサスナ戦では、新たに2人がベールを脱いだ。1人目は、クラブW杯後にベンフィカから加入した左SBのアルバロ・カレーラス。マドリーOBのアルバロ・ベニート氏は、「非常に多彩でコンプリートな選手だ。ハートの強さも魅力で、ボールを足元に置いても、焦らずに落ち着いてプレーする。ヴィニシウス・ジュニオールの動きを意識しながら、水平・垂直方向のスペースを活用できるのはフットボールIQの高さの賜物だろう。オサスナ戦でも、攻撃時にはヴィニシウスの幅を確保しつつ、ボールロストに備えて常に適切なポジションを取っていた」と、そのパフォーマンスを高く評価する。
ヴィニシウスにとっては心強いパートナーの誕生だ。これまでは単騎で仕掛ける傾向が強かったが、フリージャーナリストのミゲル・キンターナ氏は、「フェルラン・メンディが左SBに入っている間は、彼を無視してプレーすることが正当化されていた。しかし縦関係を築くのがカレーラスに変わった今、その口実は、もはや必要性も論理性も失った」と指摘し、新たな相方との連動こそがヴィニシウス復活のカギになると論じる。
この日、デビューを飾った2人目が、68分からピッチに立ったフランコ・マスタントゥオーノだ。前出のピニェロ氏は、「18歳とは思えない上々のデビュー戦だった。マドリーが失っていたコントロールの一部を取り戻すのに貢献した。前線でボールを収めてタメを作り、攻撃のスイッチを入れるタイミングを調整できる。マドリーのアタッカー陣の中で最もMF的な性格を備えているのは、彼のセールスポイントだ」と称賛。スペイン紙『AS』のトマス・ロンセロ記者は、「すぐにスタメンに定着し、エムバペとヴィニシウスとともに前線トリオを形成するだろう」と未来に思いを馳せている。
ニューフェイス組で、1人蚊帳の外に置かれたのが、右SBで68分までプレーしたトレント=アレクサンダー・アーノルドだ。前出のキンターナ氏は、「興味深いのは、新戦力の中で最も経験のある選手が、パーソナリティーを示せていない事実だ。ハイセン、カレーラス、マスタントゥオーノの3人は、冷静さと落ち着きを持ってプレーしていた」と気持ちの面で戦えていないと強調する。
もちろん、アレクサンダー・アーノルドのアシスト能力は折り紙付きだ。チームに適応するに従い、本領を発揮していくだろう。マドリーのニューフェイスはこれからのシーズンに向けて大きな期待を抱かせるスタートを切っている。
文●下村正幸
【動画】マドリーの新戦力が躍動! ラ・リーガ1節オサスナ戦ハイライト
注目を集めたのが、4人のニューフェイスだ。まずはCBのディーン・ハイセン。フリージャーナリストのファビアン・ピニェロ氏は、「17本のロングパスを成功させた。これは驚異的な数字だ。しかも、際立っているのはそのフィード力だけではない。的確なラインコントロールもその1つで、前半、オサスナのシュートがわずか1本に終わったのは、彼の貢献が大きい。素晴らしい才能の持ち主だ」と、クラブW杯でも披露した実力がフロックではないと改めて示した。
このオサスナ戦では、新たに2人がベールを脱いだ。1人目は、クラブW杯後にベンフィカから加入した左SBのアルバロ・カレーラス。マドリーOBのアルバロ・ベニート氏は、「非常に多彩でコンプリートな選手だ。ハートの強さも魅力で、ボールを足元に置いても、焦らずに落ち着いてプレーする。ヴィニシウス・ジュニオールの動きを意識しながら、水平・垂直方向のスペースを活用できるのはフットボールIQの高さの賜物だろう。オサスナ戦でも、攻撃時にはヴィニシウスの幅を確保しつつ、ボールロストに備えて常に適切なポジションを取っていた」と、そのパフォーマンスを高く評価する。
ヴィニシウスにとっては心強いパートナーの誕生だ。これまでは単騎で仕掛ける傾向が強かったが、フリージャーナリストのミゲル・キンターナ氏は、「フェルラン・メンディが左SBに入っている間は、彼を無視してプレーすることが正当化されていた。しかし縦関係を築くのがカレーラスに変わった今、その口実は、もはや必要性も論理性も失った」と指摘し、新たな相方との連動こそがヴィニシウス復活のカギになると論じる。
この日、デビューを飾った2人目が、68分からピッチに立ったフランコ・マスタントゥオーノだ。前出のピニェロ氏は、「18歳とは思えない上々のデビュー戦だった。マドリーが失っていたコントロールの一部を取り戻すのに貢献した。前線でボールを収めてタメを作り、攻撃のスイッチを入れるタイミングを調整できる。マドリーのアタッカー陣の中で最もMF的な性格を備えているのは、彼のセールスポイントだ」と称賛。スペイン紙『AS』のトマス・ロンセロ記者は、「すぐにスタメンに定着し、エムバペとヴィニシウスとともに前線トリオを形成するだろう」と未来に思いを馳せている。
ニューフェイス組で、1人蚊帳の外に置かれたのが、右SBで68分までプレーしたトレント=アレクサンダー・アーノルドだ。前出のキンターナ氏は、「興味深いのは、新戦力の中で最も経験のある選手が、パーソナリティーを示せていない事実だ。ハイセン、カレーラス、マスタントゥオーノの3人は、冷静さと落ち着きを持ってプレーしていた」と気持ちの面で戦えていないと強調する。
もちろん、アレクサンダー・アーノルドのアシスト能力は折り紙付きだ。チームに適応するに従い、本領を発揮していくだろう。マドリーのニューフェイスはこれからのシーズンに向けて大きな期待を抱かせるスタートを切っている。
文●下村正幸
【動画】マドリーの新戦力が躍動! ラ・リーガ1節オサスナ戦ハイライト
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