現地時間6月14日、アメリカでクラブワールドカップが開幕する。日本から唯一出場するのは、AFCチャンピオンズリーグ2022王者の浦和レッズ。その初戦で対戦するのは、アルゼンチンの名門リーベル・プレートだ。
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この対戦を前に、アルゼンチンの地元メディアではどのように浦和を見ているのか。フリージャーナリストのマルコス・ドゥラン氏は、現地の空気感を次のように伝えている。
「アルゼンチンでは、グループステージの中で浦和戦が“最も楽な試合になる”と捉えられている。その理由は、日本のクラブに関する情報がほとんど知られていないからだ。メディアでは、2015年のスルガ銀行チャンピオンシップでリーベルがガンバ大阪に3-0で勝利した過去が取り上げられ、同じような展開になると予想されている。ファンの関心はすでに3戦目のインテル戦に向いており、浦和戦で勝点を落とす可能性は想定されていない」
日本代表がワールドカップ常連国となった現在でも、日本のクラブチームが欧州や南米の強豪と真剣勝負をする機会はまだ限られている。そのため、リーベルのファンも過去の対戦、しかも別の日本チームとの結果を根拠にしているのが現状だ。
アルゼンチンメディアが伝える浦和の情報も限られており、多くの記事では「日本で最も熱狂的なサポーターを持つクラブ」「ACLを3度制覇(2007年、2017年、2022年)したが、Jリーグ優勝は2006年の1回のみ」といった基本的な紹介にとどまっている。
しかし、その中で、アルゼンチンのサッカー専門サイト『DOBLE AMARILLA』は浦和を以下のように分析している。
「浦和はボール保持を重視するチームではないが、攻撃時はシンプルでテンポの良いショートパスをつなぐ。リスクを最小限に抑え、ボールロストによるピンチを防いでいる。サイドに展開して複数の選手で敵陣深くまで攻め込み、クロスを上げる形が主な攻撃パターンだ。一方、守備には不安があり、特にクロスやセットプレーへの対応に弱さを見せる」
選手個人に注目した報道もあり、一般紙『Clarin』はMF渡邊凌磨を紹介している。
「スピード、シュート力、機動力を兼ね備えた攻撃的MFで、エネルギッシュな日本サッカーにマッチしている。ドリブルで相手守備を突破し、コンビネーションプレーも得意。ゴール前にも積極的に顔を出し、今季のJリーグではチームトップの6得点を記録している」
第2戦で浦和と対戦するインテル側も、浦和を軽視はしていない。インテル専門メディア『PASSIONE INTER』は次のように警戒心を示している。
「個々のタレントではグループEの最下位かもしれないが、侮るべき相手ではない。日本のサッカーは近年著しく成長しており、組織的な守備と速攻をベースに、番狂わせを起こす可能性を秘めている」
また、イタリアの有名ジャーナリスト、ジャンルカ・ディ・マルツィオ氏の運営するサイト『Gianlucadimarzio.com』も、浦和にエールを送っている。
「日本人を甘く見てはいけない。日本サッカーの継続的な成長を証明し、世界を驚かせること。それこそが浦和のクラブW杯における目標だ」
文●下村正幸
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しかし、その中で、アルゼンチンのサッカー専門サイト『DOBLE AMARILLA』は浦和を以下のように分析している。
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また、イタリアの有名ジャーナリスト、ジャンルカ・ディ・マルツィオ氏の運営するサイト『Gianlucadimarzio.com』も、浦和にエールを送っている。
「日本人を甘く見てはいけない。日本サッカーの継続的な成長を証明し、世界を驚かせること。それこそが浦和のクラブW杯における目標だ」
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