7月28~30日、シカゴ・カブスが敵地ミルウォーキーに乗り込んでのブルワーズ3連戦はすべてSell Out=満員札止めの観客で埋め尽くされた。シカゴから車で約1時間半のアメリカンファミリー・フィールドは、カブスファンにとっては「最も近い敵地」であり、サッカーで言うところのダービーマッチみたいな雰囲気さえ漂っていた。
【動画】今永昇太、ブルワーズとの首位決戦で初回三者三振の快投!
28日(月曜日)の初戦、カブスはエース左腕のマシュー・ボイドを立てたが、初回に先制した3点を守り切れず、4対8で逆転負け。試合直前には殿堂入り二塁手ライン・サンドバーグが65歳で他界したことが報じられたこともあり、試合後のクラブハウスはいつもの敗戦後以上に静まり返った。
続く29日も1点を先制しながら、バントあり犠牲フライありのブルワーズ打線に小刻みに点を奪われて、3対9と再び完敗。2ゲーム差を付けられた。
そんな状況で迎えた30日の最終戦、今永昇太は連敗ストッパーの任を果たすべく敵地球場のマウンドに上がった。
「前回(25日のホワイトソックス戦)は少し身体のメカニズム自体が良くはなかったので、中4日の間にその原因をしっかり投手コーチと分析して、上手く修正して臨むのが大事だった。チームが勝って良かったです」と試合後の今永。
結果は5回89球を投げて5安打3失点。3番ウィリアム・コントレラスに2打席連続のソロ本塁打を打たれたこともあり、本人が「試合の流れ的にも、(5回2死から)もしも2番に打たれていたら、(コントレラスまで打順が回ったら)交代だったと思う」と言う通り、納得の上での降板だった。
その2番アイザック・コリンズを高めの速球で空振り三振に仕留めた時には、久しくなかった雄叫びをマウンド上で上げるほど、気持ちが乗っていた。もっと球数が少なく、首位攻防戦の最初の2試合でチームが連敗していなければ、クオリティ・スタート(QS)も狙えたかもしれない。彼が言う「前回」のホワイトソックス戦で、3回12安打7失点と散々な内容で4敗目を喫した直後の登板としては上出来だろう。 「この4日間、自分はメジャーでやっていけるのかぐらいの思いで過ごしてましたけど、マインドセットの方でいろいろ考えさせられることがあった。このチームには素晴らしい仲間がいますし、自分が駄目な投球をしたとしても支えてくれるスタッフがいる。それに困難なことがあった時に、その度に乗り越えて強くなれるっていうのは知っているんで、こういうことがあっても乗り越えようと思って臨んだ」
件のホワイトソックス戦は、キャリアワーストと言ってもいいぐらいの内容だった。瞬間的にはかなり落ち込んだろう。ブルワーズとの首位攻防戦までの4日間、彼は一体、何を考えていたのだろう。
「できればプレッシャーかかりたくないし、打たれたらどうしようとか、前回、ここ(5月4日のミルウォーキー)で怪我したこともあるんで、いろんなネガティブなことが頭の中を駆け巡る。『先週、打たれてるし』とか『次、打たれたらどうしよう』とか」
今永がそう言ったのはホワイトソックス戦の3日後、ブルワーズ戦の2日前のことだ。
「でも、もしも自分がもう引退していて、客観的にファンとしてこのピッチャーを見た時に、プロ野球選手でメジャーで投げてるんだし、『もう、ええやん』みたいに見てくれる人もいるんじゃないかと思うんです。そういう風に捉えると、今、このヒリヒリした状況って、めっちゃ幸せなんじゃない? てことに変換される。まあ、もちろん、勝たなきゃ意味がないんですけどね」
【動画】今永昇太、ブルワーズとの首位決戦で初回三者三振の快投!
28日(月曜日)の初戦、カブスはエース左腕のマシュー・ボイドを立てたが、初回に先制した3点を守り切れず、4対8で逆転負け。試合直前には殿堂入り二塁手ライン・サンドバーグが65歳で他界したことが報じられたこともあり、試合後のクラブハウスはいつもの敗戦後以上に静まり返った。
続く29日も1点を先制しながら、バントあり犠牲フライありのブルワーズ打線に小刻みに点を奪われて、3対9と再び完敗。2ゲーム差を付けられた。
そんな状況で迎えた30日の最終戦、今永昇太は連敗ストッパーの任を果たすべく敵地球場のマウンドに上がった。
「前回(25日のホワイトソックス戦)は少し身体のメカニズム自体が良くはなかったので、中4日の間にその原因をしっかり投手コーチと分析して、上手く修正して臨むのが大事だった。チームが勝って良かったです」と試合後の今永。
結果は5回89球を投げて5安打3失点。3番ウィリアム・コントレラスに2打席連続のソロ本塁打を打たれたこともあり、本人が「試合の流れ的にも、(5回2死から)もしも2番に打たれていたら、(コントレラスまで打順が回ったら)交代だったと思う」と言う通り、納得の上での降板だった。
その2番アイザック・コリンズを高めの速球で空振り三振に仕留めた時には、久しくなかった雄叫びをマウンド上で上げるほど、気持ちが乗っていた。もっと球数が少なく、首位攻防戦の最初の2試合でチームが連敗していなければ、クオリティ・スタート(QS)も狙えたかもしれない。彼が言う「前回」のホワイトソックス戦で、3回12安打7失点と散々な内容で4敗目を喫した直後の登板としては上出来だろう。 「この4日間、自分はメジャーでやっていけるのかぐらいの思いで過ごしてましたけど、マインドセットの方でいろいろ考えさせられることがあった。このチームには素晴らしい仲間がいますし、自分が駄目な投球をしたとしても支えてくれるスタッフがいる。それに困難なことがあった時に、その度に乗り越えて強くなれるっていうのは知っているんで、こういうことがあっても乗り越えようと思って臨んだ」
件のホワイトソックス戦は、キャリアワーストと言ってもいいぐらいの内容だった。瞬間的にはかなり落ち込んだろう。ブルワーズとの首位攻防戦までの4日間、彼は一体、何を考えていたのだろう。
「できればプレッシャーかかりたくないし、打たれたらどうしようとか、前回、ここ(5月4日のミルウォーキー)で怪我したこともあるんで、いろんなネガティブなことが頭の中を駆け巡る。『先週、打たれてるし』とか『次、打たれたらどうしよう』とか」
今永がそう言ったのはホワイトソックス戦の3日後、ブルワーズ戦の2日前のことだ。
「でも、もしも自分がもう引退していて、客観的にファンとしてこのピッチャーを見た時に、プロ野球選手でメジャーで投げてるんだし、『もう、ええやん』みたいに見てくれる人もいるんじゃないかと思うんです。そういう風に捉えると、今、このヒリヒリした状況って、めっちゃ幸せなんじゃない? てことに変換される。まあ、もちろん、勝たなきゃ意味がないんですけどね」
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