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高校野球

【夏の甲子園展望】横浜、智弁和歌山も有力候補だが2回戦から登場の健大高崎が一歩リードか――西尾典文の優勝予想<SLUGGER>

西尾典文

2025.08.04

センバツでは準決勝で横浜に敗れた健大高崎。夏の甲子園でリベンジなるか。写真:THE DIGEST写真部

センバツでは準決勝で横浜に敗れた健大高崎。夏の甲子園でリベンジなるか。写真:THE DIGEST写真部

 8月5日に開幕する第107回全国高校野球選手権。昨年から導入された二部制が継続され、史上初めて開会式も16時開始となるなど、暑さ対策などが話題となっているが、優勝争いはどのような展開になるのだろうか。組合せ抽選の結果や地方大会での戦いぶりなどから展望してみたいと思う。

 まず優勝候補の第1グループとして挙げたいのが横浜(神奈川)、智弁和歌山(和歌山)、健大高崎(群馬)の3校だ。センバツでは横浜が優勝、智弁和歌山が準優勝、健大高崎がベスト4という結果だったが、この夏はその序列に変化がある印象だ。

 智弁和歌山は春まではエースの渡辺颯人(3年)への負担が大きい印象だったが、2番手の宮口龍斗(3年)も和歌山大会決勝で完封勝利を収めるなど他の投手が力をつけており、投手陣の層は確実に厚くなっている。野手も入学間もない井本陽太(1年)が2試合で3番に抜擢されるなど下級生の台頭もあり、底上げされたことは間違いない。

 健大高崎も、センバツでは脇腹を痛めて本調子ではなかったエースの石垣元気(3年)が復調。トミー・ジョン手術から復帰した佐藤龍月(3年)も、短いイニングながら故障前よりもスケールアップした投球を見せている。また、地方大会では石垣が5イニング、佐藤が3イニングしか投げなくても勝ち抜いているところにチーム力の高さがうかがえ、甲子園にしっかり合わせてきている印象だ。

 一方の横浜はエースの奥村頼人(3年)が打撃では3本塁打と活躍したものの、投手としては不安定な投球が目立ち、神奈川大会準々決勝の平塚学園戦、準決勝の立花学園戦はいずれも苦しい戦いだった。打線の破壊力は3校の中でもトップに見えるが、地方大会を勝ち抜くのに苦労した分、消耗しているように見えるのも不安要素だ。
 そして組合せ的なことを考えると、最も有利なのはやはり2回戦からの登場となる健大高崎ではないだろうか。横浜、智弁和歌山はいずれも1回戦からの登場となり、準々決勝までに3回勝つ必要がある。一方の健大高崎は初戦の京都国際(京都)は難敵だが、ここを突破すればベスト8進出の可能性はかなり高い。そういう意味でも健大高崎が一歩リードして、智弁和歌山と横浜が追うという表現が妥当と言えそうだ。

 続く第2グループとしては東洋大姫路(兵庫)、神村学園(鹿児島)、沖縄尚学(沖縄)、仙台育英(宮城)の4校を挙げたい。

 東洋大姫路の最大の武器は強力打線だ。好投手が多い兵庫大会でも4割近いチーム打率をマークし、決勝戦でも報徳学園を相手に打ち勝っている。本来エースの阪下漣(3年)、2番手の末永晄大(3年)の2人が故障でこの夏投げることができておらず、木下鷹大(3年)にかかる負担が大きいのは不安要素だが、打ち勝って上位に進出する可能性も十分にあるだろう。

 神村学園は2年連続で夏の甲子園ベスト4入りしており、それを経験したメンバーが多く残る。エースの早瀬朔(3年)、ショートの今岡拓夢(3年)がドラフト候補として注目を集めているが、それ以外の選手もレベルは高い。2回戦から登場するという抽選結果も追い風となりそうだ。

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