ロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希は、高い期待を背負って今季メジャーに挑戦している。しかし、右肩痛で長期離脱を余儀なくされ、ここまでの先発登板はわずか８試合。期待のルーキーイヤーは、苦難のスタートとなっている。

　現地７日、地元メディア『Dodger blue』によれば、今季の佐々木は開幕から制球力が課題だった。特に３月のストライク率は49％と低調だったが、４月には60％、５月には62％まで向上。同４日のアトランタ・ブレーブス戦で５回を98球投げ、６安打３失点でようやくメジャー初白星を挙げた。試合を重ねるごとに制球は徐々に安定し、四球で崩れる場面も減少傾向にあったという。
  　同メディアはまた、フォーシーム・ファストボールの効果不足も深刻だったと指摘。被打率.253、長打率.494、空振り率はわずか10.1％にとどまった。参考までに、2024年のMLB平均では95から96マイルの速球に対し、被打率は.241、長打率.411、空振り率は23.8％だったという。佐々木のファストボールが打者に攻略されている現状が浮き彫りとなった。

　そこで佐々木は、リハビリ期間を活用し、新たにツーシーム・ファストボールの習得に着手。打者の芯を外し、ゴロを打たせることで効率的にアウトを奪う狙いがある。

　ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は「２種類の速球は大きな武器になる。ひとつは空振りを狙い、もうひとつはゴロを打たせることができる」と評価。「ロウキがツーシームに前向きなのはありがたいし、コーチ陣の指導力もある。制球面も十分対応できるはずだ」と新球への期待を語った。

　ツーシームが武器となれば、佐々木は再び輝きを取り戻せるのか。ドジャースの未来を担う日本人右腕の復帰に大きな注目が集まる。

構成●THE DIGEST編集部

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