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豪腕ミジオロウスキーを攻略し、メジャー通算100本塁打の金字塔にも到達――“カブスの魂”鈴木誠也がチームを牽引する<SLUGGER>

ナガオ勝司

2026.07.03

メジャー通算100本塁打に到達し、打棒でチームを牽引する鈴木誠也     ⒞Getty Images

メジャー通算100本塁打に到達し、打棒でチームを牽引する鈴木誠也     ⒞Getty Images

「AVOID SUZUKI(鈴木は避けること)」。

 テレビの中継画面にそんな文字が浮かんだのは6月28日(現地)、日曜日の午後のことである。ミルウォーキー・ブルワーズの本拠地アメリカン・ファミリー・フィールドの記者席のモニター=地元ブルワーズの中継で解説者はこう語った。

「ブルワーズは敵地シカゴで3連勝し、投手陣はカブス打線を上手く抑えてきたが、どういうわけだか、この男にだけは痛い目に遭わされている」

 無理もない。SUZUKI=鈴木誠也は、2日前の26日、ナショナル・リーグ中地区の首位攻防の初戦で、その日先発投手として歴代最高速となる105.5マイル=約169.8キロの速球を記録したジェイコブ・ミジオロウスキーから今季11号本塁打、続く第2戦でも2試合連続の12号を放っていたのである。

 ミジオロウスキーは6回2安打1失点で降板し、今季9勝目(3敗)を挙げた。防御率は1.45となり、規定投球回に達した投手では、146奪三振、奪三振率13.27、WHIPの0.77などとともにMLB最高。今季のサイ・ヤング賞の最有力候補である。ところが鈴木に対してだけは、昨年の地区シリーズ第5戦で100マイル超の速球を右中間に叩き込まれるなど、計11打数4安打2本塁打2打点と打ち込まれている。

 2回の第1打席、ブルワーズのバッテリーは慎重だった。初球に97マイル=約156キロのカッター、2球目は90マイル=約145キロのスライダーを配球するなどした後、最後は99マイル=159キロのカッターで、「天敵」を空振り三振に仕留めた。
 
「ピクっと反応したらもう、ボールが来ている感じなんで」

 呆れたように言ったのは、その試合後の鈴木である。

 以前、彼はスコアボードに表示される数字ほどには、体感速度が速く感じられないピッチャーがいると言っていたが、ミジオロウスキーの速球は紛れもなく、数字通りに「速い」という。

「(ネクストで)後ろで見ているだけでも速いんで、打席に立ったら、いろいろ考えてる余裕なんてない。今日は真っすぐの状態も良かったですし、あのスピードですし、変化球も良かったんで、なかなか簡単ではなかった」

 5回の第2打席。初球カッターの後、今度は速球を4球続け、第1打席とは対照的に押してきた。ただし、4球目の速球は外角のボール球にも関わらず、タイミングが合った感じのファウルだった。2打席連続のフルカウント勝負となると、ピッチャーに残された選択はそう多くない。

 外角低目のストライクゾーンに来たスライダーに、鈴木は迷うことなく、バットを振り切った。打球は奇しくも、去年のプレーオフでの一発を叩き込んだ付近=中堅フェンスを超えていった。

「まあ、とにかく積極的にゾーンに投げてくるピッチャーなので、しっかりと、どんどん振っていこうというか。球種を絞らずに、とにかく(ボールが)見えたら(バットを)振るっていう感じでいきました」
 

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