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プロ野球

「オリックスの選手、ファン、みんな大好きです」――大阪生まれ大阪育ちのパワフルリリーバー、近藤大亮が惜別【オリ熱コラム2023】

どら増田

2023.11.11

浪速高、大阪商業大、大阪に本拠を置くパナソニック、そしてオリックス。大阪ひと筋に過ごしてきた近藤は、初めて東京のチームに籍を置くことに。 写真:垪和さえ

浪速高、大阪商業大、大阪に本拠を置くパナソニック、そしてオリックス。大阪ひと筋に過ごしてきた近藤は、初めて東京のチームに籍を置くことに。 写真:垪和さえ

 オリックスは8日、巨人との間で近藤大亮の金銭トレードに合意したと発表した。近藤は「突然のことで、今は驚いております」と戸惑いながらも、「野球人として、必要としてくれているということを嬉しく思いますが、8年間在籍し、人間としても成長させてくれたオリックスを離れることを、寂しく思う気持ちも正直あります。オリックスの選手をはじめ、球団関係者の皆さん、そしてファンの皆さんにはいつも支えていただき、感謝の気持ちしかありません。 新天地で活躍することが恩返しになると思いますし、また新しく認めていただけるように、ジャイアンツの勝利に貢献できるように、必死に腕を振りたいと思います」と新天地での飛躍を誓っている。

 近藤は2015ドラフト2位で、パナソニックからオリックス入り。新入団選手の合同会見では、1位の吉田正尚よりもはるかに多い数の報道陣が取り囲んでいたのを思い出す。大阪生まれの近藤は、高校、大学、社会人とずっと地元で過ごし、「僕の野球人生はずっと大阪だったので、生涯オリックスでいいです」と、当時はまだ弱かったチームに骨をうずめる覚悟を語っていた。あれから数年、チームは常勝球団に成長したが、近藤は闘志溢れるピッチングはブルペン陣を牽引。また最近では阿部翔太が「アニキ」と慕っていたように、近藤の男気に惚れたチームメイトも多い。
 
 この「オリ熱コラム」でも、近藤のことは何度も取り上げさせてもらった。そのたびに「ありがとうございます。親が喜んでくれました」とライター冥利につきる言葉をかけてくれる選手だった。オリックス時代の8年間はルーキーイヤーから怪我に悩まされたが、喜怒哀楽を全面に押し出すピッチングは、阿部ら後輩にしっかりと受け継がれている。「チームのためなら腕がちぎれてもいい」と口癖のように話していた気持ちは、新天地に行っても変わらないはずだ。今年ロッテに移籍した澤田圭佑のように、パワフルなピッチングを武器に今度は古巣に立ちはだかる時が来るだろう。

 近藤にファンへのメッセージをお願いすると、「オリックスの選手、ファン、みんな大好きですって書いといてください」と明るい言葉を聞くことができた。大阪から東京に拠点を移しても“投げる闘争心”近藤大亮は全力で腕を振り続ける。

取材・文⚫︎どら増田
 

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