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MLB

「大谷翔平はオフシーズンも支配している」米メディアがウインターミーティングの“空気感”を報告「投手需要は想像以上」「トラウトを求める市場は存在する」

THE DIGEST編集部

2023.12.08

「マウンドとバッターボックス、そしてオフシーズンまでも支配している」と表現された大谷。(C)Getty Images

「マウンドとバッターボックス、そしてオフシーズンまでも支配している」と表現された大谷。(C)Getty Images

 現地12月4日に始まり、7日に閉幕したMLBウインターミーティング。テネシー州ナッシュビルの大型リゾートホテルに全球団の幹部やスカウトなどが集まって移籍交渉などが行なわれる一大イベントについて、米メディア『The Athletic』は、「この3日半の過ごし方が健全で普通だった、とは誰も思っていない」と報じた。

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「混沌とした行き詰ったミーティングだった。片隅ではレポーターがエージェントと静かに話しており、40フィート(約12メートル)離れたところではテレビの生中継が行なわれていた。スイートルームでは2つの球団が実現しなさそうなトレードについて話し合っている一方で、廊下ではミーティングの合間にコーヒーを飲んでいるスカウトが、七面鳥のサンドイッチを必死に探している。SNSでは、リアルタイムで情報が飛び交っていた(そのほとんどは噂や憶測だ)。実際に何も起きていないのに」

 ウインターミーティングで一番の話題は、大谷翔平の去就だった。「オオタニがどの球団と契約するのかが、オフシーズンの最大の話題だ。この冬、彼のFAが球界すべてにどれほどの影響を及ぼしているのかを目の当たりにした。争奪戦に参加していない球団も、オオタニの去就にくぎ付けになっているようだった」

 大谷は契約先を決める過程の詳細を、公けにすることを望んでいない。「オオタニと面談したことを明かしたロサンゼルス・ドジャースのデーブ・ロバーツ監督の発言は別として、多くの球団はオオタニ側の要望を真剣に受け止めているようだった。オオタニはマウンドとバッターボックス、そしてオフシーズンまでも支配している」と、現場の空気感を説明した。
 
 同メディアはさらに、「このオフ、投手の需要が想像していたよりも大きい」とも感じたようだ。「すでにデトロイト・タイガースがケンタ・マエダ(前田健太)を、アリゾナ・ダイヤモンドバックスがエデュアルド・ロドリゲスと、ダークホースチームが注目に値する先発投手と契約した。そして明らかなインパクトのあるスターターを求めているのは、ドジャース、ボストン・レッドソックス、アトランタ・ブレーブス、ニューヨーク・メッツ、ニューヨーク・ヤンキース、サンフランシスコ・ジャイアンツ」と球団名を列挙。そして「タンパベイ・レイズ(タイラー・グラスノー)、シカゴ・ホワイトソックス(ディラン・シーズ)、クリーブランド・ガーディアンズ(シェーン・ビーバー)はトレードに出せる投手を有している」と、これから投手市場が活性化すると見通した。

 投手市場が動き出すのは、大谷や山本由伸といった大物の契約が決まってからだ。「オオタニやヤマモトの動きを待っている球団もあるだろう。大物FAがまだ市場に残っているし、用意した高額資金を投じる機会を狙っている球団もある。フアン・ソトをトレードで獲得したヤンキースも出費の準備をしているし、カーディナルスはまだトレード・チップをぶら下げている。ビッグマーケットのチームは、まだやるべきことがある」と、移籍市場の本格化はこれからだと伝えている。

 ロサンゼルス・エンジェルスにも言及した。「オオタニの争奪戦から脱落していないようで、もし二刀流がアナハイムに復帰すれば球界に衝撃が走るだろう。もしオオタニが他の球団と契約した場合、エンジェルスはマイク・トラウトの去就に関する質問に必ず答えることになるだろう。すでにペリー・ミナシアンGMが『トラウトは出さない』と語って、この議論を打ち消した。それはそれで結構だ。近年は怪我が多く、今後7年で2億4850万ドルの借金を抱えているトラウトをトレードに出すのは容易ではないだろうが、しかしトラウトを求める市場は確かに存在する」と、2人のスーパースターについて触れている。

構成●THE DIGEST編集部

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