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大乱闘劇を繰り広げたラミレスとアンダーソン、ファンに食ってかかったレンドーン、シャーザーには不正投球疑惑...【2023MLBお騒がせ事件簿】<SLUGGER>

久保田市郎(SLUGGER編集長)

2023.12.28

(左上から時計回り)ラミレスとアンダーソン、シャーザー、バス、レンドーン。(C)Getty Images

(左上から時計回り)ラミレスとアンダーソン、シャーザー、バス、レンドーン。(C)Getty Images

今季は日本プロ野球でもさまざまなスキャンダルが噴出した。だが、騒動の頻度やスケールにおいて、メジャーリーグには到底かなわない。今季も派手な乱闘に監督との確執、失言炎上などトラブルのオンパレード。フィールド上のプレーだけでは飽き足らず、嵐を巻き起こすギラギラした男たちの暑苦しいばかりの自己主張を見よ!
※SLUGGER12月号増刊『メジャーリーガー555人の通信簿』より転載

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▼成績不振に加えて乱闘劇でも瞬殺される屈辱
ティム・アンダーソン
[ホワイトソックス│遊撃手]
8月5日のガーディアンス戦、二塁に滑り込んだJ・ラミレスとの口論が次第にエスカレートして乱闘へ。先にパンチを見舞ったが空振りし、逆に痛烈な右フックをあごに食らって力なく倒れ込んだ。球界きっての暴れん坊だったはずなのに……。KO劇で赤っ恥をかいただけでなく、左ヒザの故障もあって年間成績も冴えず。OPS.582はこれまでの自己ワーストをさらに100ポイント近く下回る惨状だった。遊撃守備も低迷し、来季は二塁転向も受け入れる意向。

▼今季最大の乱闘劇でアンダーソンを見事KO!
ホゼ・ラミレス
[ガーディアンズ│三塁手]
ラミレスによると、乱闘の原因はT・アンダーソンのタッチが激しすぎることで、他の選手からも不満が出ていたらしい。正義の鉄槌(?)で見事なKO劇を飾っただけでなく、実に5度目となる20本塁打&20盗塁をクリアするなど今季も安定した成績をマーク。6月8日のレッドソックス戦で自身初の3本塁打を放って通算200号、9月18日のロイヤルズ戦では200盗塁に到達して史上52人目&現役では4人目となる「200-200」クラブの仲間入りを果たした。

▼ファンにあわや暴行も「その情熱を試合に向けろ」との声
アンソニー・レンドーン
[エンジェルス│三塁手]
3月30日の開幕戦終了後、客席から野次を飛ばしたオークランドのファンにブチギレ。胸ぐらをつかんで殴りかかろうとする動画が拡散され、4試合の出場停止を受けた。その情熱をプレーにぶつけてくれればまだ良かったが、今季も3度のIL入りと怪我続き。ダグアウトでのほほんと過ごす姿が中継に何度も映し出され、9月には記者の質問にスペイン語で「英語は話せない」と答えて煙に巻くなど、プロ意識に欠けた言動がエンジェルスファンの怒りを買った。
▼“マッドマックス”健在!粘着物質使用疑惑に激ギレ
マックス・シャーザー
[メッツ/レンジャーズ│投手]
4月19日のドジャース戦で審判団から粘着物質使用を疑われ、手を洗ったり、グラブを代えたりしたにもかかわらず退場処分となって激高。「子供たちの命に代えて(異物は)使っていない」と吠えたが、球審は手のベタつきが「明らかに一線を越えていた」と譲らず、結局10試合の出場停止を受けた。7月末のレンジャーズ移籍後も、メッツで同僚だったJ・バーランダーとの再度の確執が取沙汰されるなど、今季は成績以外の話題ばかりが注目の的になった。

▼1球も投げないまま粘着物質使用で退場の珍事件
ドリュー・スミス
[メッツ│投手]
M・シャーザーの事件から約2ヵ月後、メッツはまたも粘着物質問題に見舞われる。6月13日のヤンキース戦、6対7で迎えた7回にマウンドへ上がったスミスへの検査が始まると何やら怪しい雰囲気が漂い、何と1球も投げない状態で退場宣告。「検査のプロセスが恣意的」と憤ったスミスだが、規定通り10試合の出場停止処分となった。それでも登板数は自己最多の62試合に達したが防御率は4点台で、本人いわく「ローラーコースターのような一年だった」。
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