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MLBにサラリーキャップ導入はあるのか? ドジャースの大型補強が波紋を呼ぶ コミッショナーは『ファンの懸念を注視、判断する』米報道

THE DIGEST編集部

2025.02.07

MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏。(C) Getty Images

MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏。(C) Getty Images

 現地6日、米放送局『ESPN』の報道によると、MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏は、ロサンゼルス・ドジャースのオフシーズンの大型補強を背景に、サラリーキャップ導入を求めるファンからのメールが届いていることを明かした。

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 マンフレッドコミッショナーは「これは警戒すべき問題だ。注視し、そのような懸念を和らげ、今後も競争力があり健全なゲームを維持するために、何かできることがあるのかどうかを判断する必要がある」とサラリーキャップ導入の可能性について検討する姿勢を示したという。

 2024年に最も多額の資金を投じたチームがワールドシリーズで優勝した。『ESPN』によると、ドジャースは3億5300万ドル(約535億円)という巨額の年俸総額を誇り、贅沢税(年俸総額が一定額を超えた球団に課せられる税金)を1億300万ドル(約156億円)も支払っている。一方、アスレチックスの年俸総額は8400万ドル(約127億円)弱で、両球団の間には大きな開きがある。
 
 マンフレッドコミッショナーは「ドジャースは本当にうまく運営されている、成功した組織だ。彼らがやること、やってきたことはすべて、すべて我々の規則に沿っている。彼らはファンに可能な限り最高のものを提供しようとしている。これらはすべてポジティブなことだ」とドジャースの経営手腕を評価したという。

 しかしその一方で「他のチームのファンは、自分たちのチームが競争できるかどうかを懸念しているということを認識しており、私のメールもそれを反映している。そして、ファンが何かを心配しているときは、私たちも常に心配しなければならない。しかし、それをドジャースのせいにするのは、私はその立場ではない」とファンの懸念に理解を示しつつも、ドジャースを批判する意図はないと語ったという。

 MLBでは現在、サラリーキャップ制度は導入されていない。選手会はサラリーキャップに反対しており、過去にはストライキに発展したこともある。今後の労使交渉は2026年春に開始される見込みであり、サラリーキャップ導入の是非が大きな焦点となることは間違いないだろう。

 マンフレッドコミッショナーは「たとえ早期に交渉したいと考えていても、まだ2年もある。球団の経済状況、特に主要なものであるローカルメディアに関して、我々には対処すべきことがある。待てば待つほど、それは進化し、より良い決断を下せるようになる」と述べ、慎重に議論を進めていく考えを示したと、同メディアは報じている。

構成●THE DIGEST編集部

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