日本人エースが連覇に導いた。
現地11月1日、両軍3勝3敗で迎えたワールドシリーズ第7戦はロサンゼルス・ドジャースがトロント・ブルージェイズを5対4で逆転勝ちし、球団史上初のワールドシリーズ連覇を達成した。9回途中から第6戦に先発した山本由伸を投入する執念の継投をみせ、山本は日本人2人目の同シリーズ胴上げ投手となった。
1番・投手兼指名打者としてスタメン出場した大谷翔平は中3日で先発マウンドに上がった。初回の第1打席は3度のサイ・ヤング賞右腕マックス・シャーザーの4球目のチェンジアップを右中間に弾き返す中前打。2試合連続安打をマークした。このあと2死三塁まで進んだが得点にはつながらなかった。
その裏、慌ただしく先発マウンドに上がった大谷は先頭打者から制球が乱れて3球連続ボール。5球目の直球をジョージ・スプリンガーに左安打されるが、その後はネーサン・ルークスをスプリットで空振り、3番のブラディミール・ゲレーロJr.を160キロの直球で見逃しに仕留めて連続三振。二盗を狙ったジョージ・スプリンガーが盗塁死となり、上々の立ち上がりを見せる。
だが大谷は2回もコントロールに苦しむ。先頭に四球を与えると、続くアディソン・バーガー に右安打を打たれ無死一、二塁に広がる。アレハンドロ・カーク、ドールトン・バーショを連続凡打で2死までこぎ着けるが、8番のアーニー・クレメントには161キロの直球を右前に運ばれ満塁にピンチ拡大。踏ん張りどころの大谷はスライダーを中心に追い込むと、最後は159キロの直球をインハイに投じ空振り三振。窮地を脱し吠えた。
3回の第2打席は逆方向に高く上がったが惜しくも左飛。その裏、先頭のスプリンガーに左安打、犠打で1死二塁とされゲレーロJr.には暴投で二塁ランナーの進塁を許す。結局ゲレーロJr.を申告敬遠で歩かせ一、三塁として4番ボー・ビシェットと勝負。しかし初球のスライダーを完璧に捉えられ、センターバックスクリーンに先制の3ラン本塁打を被弾。痛恨のアーチを食らった大谷は両膝に手をつきガクッと崩れた。たまらずデーブ・ロバーツ監督がベンチから出て交代を告げる。大谷は2回1/3を51球、5安打3奪三振2四球3失点でKO、うなだれてマウンドを降りた。
大黒柱の二刀流が打たれたドジャースは4回、ウィル・スミスの二塁打、フレディ・フリーマンの右安打で無死一、三塁につなげる。このあと1死満塁にまで広げ、6番テオスカー・ヘルナンデスの中犠飛で1点を返す。なおも2死一、二塁の得点機だったが、続くトミー・エドマンは一直に倒れた。
6回には1死一、三塁でエドマンが今度はきっちり犠飛で1点差に詰め寄る。さらにキケ・ヘルナンデスの右安打で2死一、二塁とチャンス拡大。一人出れば大谷まで回るが、9番ミゲル・ロハスは投ゴロに倒れ上位打線につなげず。その裏、3番手のタイラー・グラスノーが無死二塁からアンドレス・ヒメネスに右中間への二塁打を痛打され、2対4と再び点差が2点に開いた。
ドジャースは8回に5番マックス・マンシーが右翼スタンドに豪快なソロ弾をぶち込み再び1点差に迫る。その裏、4番手のエメット・シーハンが先頭に二塁打を浴び無死二塁。これ以上得点を与えたくないドジャースは第5戦に先発したブレイク・スネルを投入する執念の継投。サイ・ヤング賞左腕が3人で打ち取りピンチを切り抜ける。
1点ビハインドの9回、ブルージェイズのマウンドには8回から回またぎとなる守護神のジェフ・ホフマンが続投。1死からドジャースは9番のミゲル・ロハスが起死回生の左越えソロホームランを放ち、土壇場で同点に追い付く執念を見せる。
しかしその裏、ドジャースはスネルがヒットと四球で1死一、二塁にピンチを招くと、ロバーツ監督はなんと前日に6回96球を投げ先発した山本を投入する大胆采配。この窮地をエース右腕に託す。山本は最初の打者カークに死球を与えてしまうが、続くバーショの当たりは二ゴロ。ロハスが好フィールディングでサヨナラの失点を阻止して2死までこぎ着ける。なおも満塁だったが、クレメントの大飛球を途中から中堅の守備に就いたアンディ・パヘスのグラブに収まり最大の窮地を脱出。試合は第3戦以来となる延長戦に突入する。
試合は延長11回、スミスの値千金の左越えソロホームランが飛び出し、ドジャースがついに5対4で勝ち越し。この試合初めてリードを奪った。
その裏、ドジャースは山本が続投。すべてを右腕に託す。先頭のゲレーロJr.にいきなり二塁打を浴び、犠打で1死三塁。続くバーガーに四球を与えて一、三塁と再びピンチを広げる。しかし最後は6番カークを遊ゴロで併殺に打ち取りゲームセット。日本人エースが大車輪の活躍をみせ連覇に導くと、マウンド上で歓喜の輪ができた。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】ロハスの起死回生、同点ソロ弾!山本由伸が胴上げ投手になった瞬間
【ワールドシリーズ第7戦展望】両軍とも投手陣は“総力戦”の様相。ドジャースは大谷、佐々木の起用法がカギ?<SLUGGER>
現地11月1日、両軍3勝3敗で迎えたワールドシリーズ第7戦はロサンゼルス・ドジャースがトロント・ブルージェイズを5対4で逆転勝ちし、球団史上初のワールドシリーズ連覇を達成した。9回途中から第6戦に先発した山本由伸を投入する執念の継投をみせ、山本は日本人2人目の同シリーズ胴上げ投手となった。
1番・投手兼指名打者としてスタメン出場した大谷翔平は中3日で先発マウンドに上がった。初回の第1打席は3度のサイ・ヤング賞右腕マックス・シャーザーの4球目のチェンジアップを右中間に弾き返す中前打。2試合連続安打をマークした。このあと2死三塁まで進んだが得点にはつながらなかった。
その裏、慌ただしく先発マウンドに上がった大谷は先頭打者から制球が乱れて3球連続ボール。5球目の直球をジョージ・スプリンガーに左安打されるが、その後はネーサン・ルークスをスプリットで空振り、3番のブラディミール・ゲレーロJr.を160キロの直球で見逃しに仕留めて連続三振。二盗を狙ったジョージ・スプリンガーが盗塁死となり、上々の立ち上がりを見せる。
だが大谷は2回もコントロールに苦しむ。先頭に四球を与えると、続くアディソン・バーガー に右安打を打たれ無死一、二塁に広がる。アレハンドロ・カーク、ドールトン・バーショを連続凡打で2死までこぎ着けるが、8番のアーニー・クレメントには161キロの直球を右前に運ばれ満塁にピンチ拡大。踏ん張りどころの大谷はスライダーを中心に追い込むと、最後は159キロの直球をインハイに投じ空振り三振。窮地を脱し吠えた。
3回の第2打席は逆方向に高く上がったが惜しくも左飛。その裏、先頭のスプリンガーに左安打、犠打で1死二塁とされゲレーロJr.には暴投で二塁ランナーの進塁を許す。結局ゲレーロJr.を申告敬遠で歩かせ一、三塁として4番ボー・ビシェットと勝負。しかし初球のスライダーを完璧に捉えられ、センターバックスクリーンに先制の3ラン本塁打を被弾。痛恨のアーチを食らった大谷は両膝に手をつきガクッと崩れた。たまらずデーブ・ロバーツ監督がベンチから出て交代を告げる。大谷は2回1/3を51球、5安打3奪三振2四球3失点でKO、うなだれてマウンドを降りた。
大黒柱の二刀流が打たれたドジャースは4回、ウィル・スミスの二塁打、フレディ・フリーマンの右安打で無死一、三塁につなげる。このあと1死満塁にまで広げ、6番テオスカー・ヘルナンデスの中犠飛で1点を返す。なおも2死一、二塁の得点機だったが、続くトミー・エドマンは一直に倒れた。
6回には1死一、三塁でエドマンが今度はきっちり犠飛で1点差に詰め寄る。さらにキケ・ヘルナンデスの右安打で2死一、二塁とチャンス拡大。一人出れば大谷まで回るが、9番ミゲル・ロハスは投ゴロに倒れ上位打線につなげず。その裏、3番手のタイラー・グラスノーが無死二塁からアンドレス・ヒメネスに右中間への二塁打を痛打され、2対4と再び点差が2点に開いた。
ドジャースは8回に5番マックス・マンシーが右翼スタンドに豪快なソロ弾をぶち込み再び1点差に迫る。その裏、4番手のエメット・シーハンが先頭に二塁打を浴び無死二塁。これ以上得点を与えたくないドジャースは第5戦に先発したブレイク・スネルを投入する執念の継投。サイ・ヤング賞左腕が3人で打ち取りピンチを切り抜ける。
1点ビハインドの9回、ブルージェイズのマウンドには8回から回またぎとなる守護神のジェフ・ホフマンが続投。1死からドジャースは9番のミゲル・ロハスが起死回生の左越えソロホームランを放ち、土壇場で同点に追い付く執念を見せる。
しかしその裏、ドジャースはスネルがヒットと四球で1死一、二塁にピンチを招くと、ロバーツ監督はなんと前日に6回96球を投げ先発した山本を投入する大胆采配。この窮地をエース右腕に託す。山本は最初の打者カークに死球を与えてしまうが、続くバーショの当たりは二ゴロ。ロハスが好フィールディングでサヨナラの失点を阻止して2死までこぎ着ける。なおも満塁だったが、クレメントの大飛球を途中から中堅の守備に就いたアンディ・パヘスのグラブに収まり最大の窮地を脱出。試合は第3戦以来となる延長戦に突入する。
試合は延長11回、スミスの値千金の左越えソロホームランが飛び出し、ドジャースがついに5対4で勝ち越し。この試合初めてリードを奪った。
その裏、ドジャースは山本が続投。すべてを右腕に託す。先頭のゲレーロJr.にいきなり二塁打を浴び、犠打で1死三塁。続くバーガーに四球を与えて一、三塁と再びピンチを広げる。しかし最後は6番カークを遊ゴロで併殺に打ち取りゲームセット。日本人エースが大車輪の活躍をみせ連覇に導くと、マウンド上で歓喜の輪ができた。
構成●THE DIGEST編集部
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