2026年のプロ野球新人選手選択会議(ドラフト)が10月22日に行われた。ドラフトの評価で重要なのは、指名選手の知名度や実績だけではない。チームの課題を把握し、将来の戦力構成まで見据えた指名が出来たかどうかだ。
今ドラフトでは、補強ポイントに的確に向き合った球団がある一方、目先の事情に引っ張られ、将来のチームづくりという視点が十分と思えない球団もあった。
12球団それぞれの指名から見えてきた、編成の狙いと課題を整理しよう。今回はセ・リーグ編だ。
▼阪神:90点
外野の世代交代を見据えた、補強ポイントに忠実なドラフト
今回のドラフトで最も高く評価したいのが阪神だ。
最大のポイントは、1位指名で外野手の補強に踏み切ったことである。
近本光司は長年にわたって阪神の中堅を支えてきたが、今後を考えれば、守備位置や起用法の見直しも必要になってくる。森下翔太の将来的な動向も含め、外野陣の選択肢を増やしておくことは、チーム編成において避けて通れない課題だった。
ドラフト前に評判だった捕手や投手の補強を優先すれば、外野の競争力を高める機会を逃してしまう。今回、明治大の榊原七斗を指名したことは、チームの課題に正面から向き合った選択だったといえる。
さらに、2位、3位ではそれぞれ右投手と左投手を獲得。先発・中継ぎの両面を見据えた投手陣の整備に加え、育成が課題となっている遊撃手には社会人の相羽寛太(ヤマハ)を指名した。捕手も補強し、必要なポジションをバランスよく押さえている。
ドラフトで獲得できる野手の数には限りがある。そのなかで、優先順位を明確にし、必要な選手を適格に指名できたことは大きい。
チームの現状を把握し、数年後に生じる問題まで想定して補強を進める。近年の阪神のドラフトは評判がいい。1位・榊原を筆頭に、ドラフトの実力を証明するような指名だった。




