プロ野球

【2020ドラフトの目玉は?|投手】山崎の故障で伊藤が大学生一番人気へ浮上? 社会人は栗林が1位指名有力

2020.04.26

大学日本代表の抑えに定着した伊藤は即戦力として人気を集めそうだ。(写真)大友良行

 新型コロナウイルス感染拡大はプロ野球のペナントレースだけでなく、アマチュア選手のスカウティングにも大きな影響を与えている。カテゴリーで大会の中止、延期が相次いでおり、スカウト活動は実質休止となっている。ドラフト候補選手にも辛い時期が続いているが、そんな時だからこそ有望選手を積極的に紹介していきたい。今回は上位指名が予想される投手編だ。

 今年のドラフト戦線で最も上位候補が多いのが、大学生の投手になるだろう。しかしここへ来て、不安なニュースが入ってきた。総合力ナンバーワンと見られていた山崎伊織(東海大)が右ヒジの靭帯部分断裂と診断されたのだ。復帰まで1年半近くかかると言われるトミー・ジョン手術は回避し、田中将大(ヤンキース)も受けたPRP注射の治療で復帰を目指すことになったが、本来のボールがどこまで戻ってくるかは気がかりなところだ。万全であれば1位指名の可能性は高いだけに、鮮やかな復活に期待したい。
 
 山崎の状態が不透明となると、大学生で一番人気になりそうなのが伊藤大海(苫小牧駒沢大)だ。2年春の大学選手権で鮮烈な投球を見せると、その後は大学日本代表の抑えに定着。昨年秋の大学日本代表候補合宿でも打者6人から4つの三振を奪う圧倒的なピッチングを見せている。分かっていても振り遅れるストレートが最大の魅力。リリーフが手薄な球団にとっては、喉から手が出るほど欲しい投手だろう。

 伊藤に続いて人気になりそうなのが、東京六大学を代表する左右の本格派である早川隆久(早稲田大)と木沢尚文(慶応大)の2人だ。早川は高校時代から全国屈指のサウスポーで、高校日本代表にも選出。ちなみに当時、早川とともに選ばれた他の投手7人は全員が高卒でプロ入りしている。高校時代はコントロールが光る投手だったが、大学で順調にスピードアップし、好調時は150キロ超。サウスポーとしては筆頭候補になるだろう。