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プロ野球

プロ野球「もう一つの開幕戦」はしご観戦から見えた「新しい日常」への可能性

勝田聡

2020.07.15

ファンを入れての試合開催が始まったプロ野球。鳴り物なしを含め「新たな応援スタイル」がここから定着するのだろうか。写真:産経新聞社

ファンを入れての試合開催が始まったプロ野球。鳴り物なしを含め「新たな応援スタイル」がここから定着するのだろうか。写真:産経新聞社

●入場前の待機列もソーシャルディスタンス
 7月10日、プロ野球に熱気が戻ってきた。上限5000人という縛りはあるものの、全国各地で有観客試合が開催されたのである。ファンにとっては「もう一つの開幕戦と」言っても過言ではない。

 この日、筆者は巨人対ヤクルトの試合が行われる、ほっともっとフィールド神戸へと足を運んだ。開場時間の16時前から入場を待つ列は少しずつ伸びていく。ソーシャルディスタンスを守らなければいけないこともあり、通常より列は長くなるが、それでも進みのペースは早い。

 入場列の脇ではテレビや新聞などの報道関係者が写真を撮り、インタビューを敢行していた。入場口手前で行われるサーモグラフィーでの体温チェックも思ったより時間がかからず、わずか数秒で終了。球場によって導入機器が異なるため、検温にかかる時間に違いはあるだろうが、気になるほどではないだろう。周りを見渡しても、戸惑っている人や入場を拒否される人は一人もいなかった。
 
 球場内の雰囲気もやはりこれまでと違う。店舗は3軒に1軒ほどの割合で営業しているものの、アルコール類の販売はなし。足元にはソーシャルディスタンスを促す足跡マークが貼られている。トイレの入り口には消毒用のアルコールが置かれていた。「感染者を出さない」「できる限りの対策を取る」という姿勢を至ることろから感じる。

●スタメン発表の雰囲気もいつもと違う
 グラウンドでは選手たちが練習を行っている。当たり前の光景ではあるが、久しぶりだからなのか、いつも以上に食い入るように見ている人が多くいた。

 スタメンの発表も雰囲気が違う。鳴り物応援が禁止されているため、選手が名前をコールされた後に拍手が響くだけ。もちろん大きな声援もない。どことなく静かだ。

 近くにいたファンに話を聞いてみると、「拍手も新鮮ですね」、「何だかのどかですね」といった好意的な反応しか返ってこなかった。大きな戸惑いは見られない。試合中だけでなく、開始前のボルテージの上げ方にも変化が起こることになりそうだ。

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