いよいよ2020年のシーズンが幕を開ける。だが、各チームの編成トップは常に未来を見据えている。主力選手の契約状況やマイナーでの若手選手の育成状況も考慮しながら、レッズの未来を展望してみよう。
2013年にワイルドカードでプレーオフ出場を果たしたのを最後に、翌年から6年連続負け越しと低迷。だが、昨季はそれまでの5年間とは明らかに違った。結局は地区4位に終わったものの、エースのソニー・グレイの復活と、若手投手ルイス・カスティーヨの躍進で、ずっと弱点だった先発投手陣の立て直しに成功。得失点差は前年の-123から-10へと劇的に改善された。
戦力向上に手応えを得たディック・ウィリアムズ編成総責任者は、昨オフに入って、FAでマイク・ムスタカス、ニック・カステヤノスの2人の強打者、そして秋山翔吾らを次々に補強。一気にナ・リーグ中地区優勝候補の一角に躍り出た。この2年間で総年俸が一気に40%近くも上昇するなど、オーナーの意気込みも並々ならぬものがある。
前出の3人に加えて、グレイやカスティーヨの契約が残る22年までは全力で勝ちに行く心積もりだろう。15年から4年連続でプレーオフに進出したカブスが戦力再構築の時期を迎えていることも、積極的な補強を後押ししているに違いない。
逆説的ではあるが、コンテンダー浮上を目指すレッズの執念は、有望株ニック・センゼルに対するスタンスにも明確に表れている。16年ドラフト全体2位指名で入団したセンゼルは、当初はチーム再建の中心と見なされていた。だが、18年3月にスアレスと6年6600万ドルで契約延長したことで本来のポジションである三塁がふさがり、二塁へ転向。メジャーデビュー1年目の昨季は初挑戦のセンターを守っていたが、今度はそこに秋山が加入し、一時はトレードの噂まで出た。ウィリアムズ編成総責任者は言下にこれを否定、とりあえず今季もセンターがメインポジションのようだが、現状ではサブ扱いで、宝の持ち腐れになってしまいかねない。
同じく18年のドラフト全体5位指名で入団した三塁手のジョナサン・インディアもポジションが埋まっている。2人をこの状態で遊ばせておくよりは、大物獲得の駒として活用するべきではないか。すぐFAになるレンタル物件との交換はないとしても、2~3年保有できる一線級の投手なら放出に踏み切る可能性は十分ある。
文●SLUGGER編集部
2013年にワイルドカードでプレーオフ出場を果たしたのを最後に、翌年から6年連続負け越しと低迷。だが、昨季はそれまでの5年間とは明らかに違った。結局は地区4位に終わったものの、エースのソニー・グレイの復活と、若手投手ルイス・カスティーヨの躍進で、ずっと弱点だった先発投手陣の立て直しに成功。得失点差は前年の-123から-10へと劇的に改善された。
戦力向上に手応えを得たディック・ウィリアムズ編成総責任者は、昨オフに入って、FAでマイク・ムスタカス、ニック・カステヤノスの2人の強打者、そして秋山翔吾らを次々に補強。一気にナ・リーグ中地区優勝候補の一角に躍り出た。この2年間で総年俸が一気に40%近くも上昇するなど、オーナーの意気込みも並々ならぬものがある。
前出の3人に加えて、グレイやカスティーヨの契約が残る22年までは全力で勝ちに行く心積もりだろう。15年から4年連続でプレーオフに進出したカブスが戦力再構築の時期を迎えていることも、積極的な補強を後押ししているに違いない。
逆説的ではあるが、コンテンダー浮上を目指すレッズの執念は、有望株ニック・センゼルに対するスタンスにも明確に表れている。16年ドラフト全体2位指名で入団したセンゼルは、当初はチーム再建の中心と見なされていた。だが、18年3月にスアレスと6年6600万ドルで契約延長したことで本来のポジションである三塁がふさがり、二塁へ転向。メジャーデビュー1年目の昨季は初挑戦のセンターを守っていたが、今度はそこに秋山が加入し、一時はトレードの噂まで出た。ウィリアムズ編成総責任者は言下にこれを否定、とりあえず今季もセンターがメインポジションのようだが、現状ではサブ扱いで、宝の持ち腐れになってしまいかねない。
同じく18年のドラフト全体5位指名で入団した三塁手のジョナサン・インディアもポジションが埋まっている。2人をこの状態で遊ばせておくよりは、大物獲得の駒として活用するべきではないか。すぐFAになるレンタル物件との交換はないとしても、2~3年保有できる一線級の投手なら放出に踏み切る可能性は十分ある。
文●SLUGGER編集部