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高校野球

ダルビッシュ有、田中将大、菊池雄星――輝き放った11人の“甲子園“を振り返る

藤原彬

2020.08.17

東北高時代のダルビッシュ。ノーヒッターを達成した実力もさることながら、イケメンぶりも話題となっていた。写真:産経新聞社

東北高時代のダルビッシュ。ノーヒッターを達成した実力もさることながら、イケメンぶりも話題となっていた。写真:産経新聞社

 今年も日本列島に訪れた夏本番。連日、各地の暑さとともに、甲子園での高校球児たちの熱い戦いが伝えられている。この企画では2000年以降、夏の甲子園で輝きを放ったプロ野球選手を厳選して東西別で11人ずつを紹介していこう。

■ダルビッシュ有(東北)
 長身をいかした投球と振る舞いに傑物としての風格を漂わせていた。2年夏は故障もあったがエースとして投げ続け、敗れた常総学院との決勝も一人で投げ抜いた。3年春にはノーヒットノーランを達成し、夏には初戦と2戦目で2ケタ三振を奪う完封勝ちも、3回戦の千葉経大付戦は9回に味方のタイムリーエラーで初失点を許して敗北。最後の打者として見逃し三振を喫した際の笑みから、高校野球をゴールにしていなかったことがうかがえた。

■斎藤佑樹(早稲田実)
 3年春のセンバツ4試合で554球を投じ、夏の都大会決勝では延長11回を221球で投げ勝って、後に巻き起こる社会現象への序章を飾った。夏の甲子園では大阪桐蔭の主砲・中田翔を4打席3三振に抑え込み、駒大苫小牧との決勝は、田中と延長15回を投げあって引き分け再試合。翌日、最後の打者となった田中将大から空振り三振を奪い優勝を決めた。6完投を含む7登板で、全69投球回と948球の大会最多記録を打ち立てた。

■田中将大(駒大苫小牧)
 マウンドで漂わせる風格、目の覚めるような剛速球、そしてチームの勝利を呼び込む気迫のピッチングは、高校時代から健在だった。05年夏の甲子園では、準々決勝の鳴門工戦で3回途中からリリーフして5点差をひっくり返す大逆転劇を呼び込み、準決勝の大阪桐蔭戦も延長10回に競り勝った。京都外大西との決勝は2年生初の150キロで締めくくり、駒大苫小牧を史上7校目の夏連覇に導いた。三連覇がかかった3年夏にも、青森山田との3回戦で、やはり救援後に6点差を逆転。ただ、甲子園8勝無敗で迎えた斎藤擁する早稲田実業との決勝再試合では、最後の打者として空振り三振に倒れて優勝はならず。
 
■菊池雄星(花巻東)
 しなやかな左腕の振りから繰り出す快速球と、感情を前面に押し出す気迫の投球が持ち味だった。春のセンバツ準優勝投手として迎えた3年夏には左腕史上最速の154キロをマーク。3試合連続で完投勝利を収めたが、明豊との準々決勝では背中の状態が悪化して5回に降板を余儀なくされる。中京大中京と対戦した続く準決勝は、4回2死満塁のピンチで救援登板するもノックアウト。大敗して泣き崩れたが、試合後の検査で肋骨を骨折しながらも投げていたことが判明し、改めてエースの矜持を見せつけた。

■筒香嘉智(横浜)
 名門校で1年時から4番に座り、数多の選手をプロへ送り込んだ小倉清一郎部長に「歴代の選手で飛距離ナンバー1」と言わしめた。2年夏の甲子園、浦和学院との初戦は予選での不振を理由に7番へ下げられたが、意地の先制2ラン。4番に戻った2戦目から2試合続けて2安打を放つと、準々決勝の聖光学院戦では満塁弾含む2打席連続本塁打を叩き込み、ともに史上最多タイの1試合8打点と大会14打点で名を刻んだ。

■松井裕樹(桐光学園)
 桐光学園では1年から主戦投手となり、伝家の宝刀スライダーでばったばったと打者を斬り、2年夏には1回戦の今治西戦で10連続奪三振と22奪三振の新記録を樹立。2回戦の常総学院戦でも19三振を奪い、規格外の奪三振マシーンぶりを強烈に見せつけた。躍動感たっぷりのフォームと荒れ気味の制球も相まって打者に的を絞らせず、準々決勝で光星学院に敗れるまでに左腕では大会史上最多となる68三振を奪った。
 

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