メジャーリーグは現地時間14日、ア・リーグ優勝決定シリーズ第4戦が行われ、ヒューストン・アストロズが4対3でタンパベイ・レイズを下し、シリーズ成績を1勝3敗とした。試合はホゼ・アルトゥーベが3試合連続のソロアーチを放ってアストロズが先制。4回には売り出し中のランディ・アロザレーナが同点2ランで追いついたものの、直後にジョージ・スプリンガーの2ランが飛び出し、追いすがるレイズを振り切った形だ。
しかし、最後まで手に汗握る展開だった。9回、レイズは先頭打者が四球で出塁すると、2死からあわや同点となるフェンス直撃二塁打で1点差に迫る。ここで打席に入ったのが、7回にポストシーズン11打席目で初安打を記録した筒香嘉智である。
スピードボールへの対応に難がある"ハマの大砲"は、田中将大が先発した地区シリーズ第3戦以来6試合ぶりのスタメン出場。相手右腕のザック・グレインキーは田中と同様に"軟投派"ということもあって出番を得た。第1打席は併殺に倒れたものの、強い打球は打てており、7回に投手直撃のヒットを記録して、一打同点の打席を迎えた。
対する抑えのライアン・プレスリーは、ここまで7球連続スライダーを投じていたが、筒香への初球は95.6マイル(153.9キロ)の4シーム。これが外れると、筒香は続くスライダーを狙ったかのようスウィングしたがファウル。3球目のスライダーも空振りで2ストライクになった後の4球目、一番甘く入ったスライダーを強振すると、痛烈な打球はライト線に飛んでいき、レイズベンチも興奮しながら見届けていたが、惜しくも切れていった。
すると、この一連の打席を見ていた現地TV局の解説を務める、ニューヨーク・メッツなどで通算136勝を記録していたロン・ダーリング氏は、「いい対応ができている」として、「もしストライクゾーンにスライダーが入ってきたら、ツツゴウは本塁打を打つだろう」と"予言"したのだ。
そしてこの7秒後、5球目はやはりスライダーが投じられ、筒香らしい拾い上げるスウィングで会心の当たり。「予言が当たった!」……かに思われたが、打球はライトの定位置から少し後方に飛んだだけの、"ただの凡フライ"に終わった。実際、プレスリーのスライダーはストライクゾーンからやや外れた球であり、「ゾーン内には来なかった」。
現地実況では触れられていないが、日本のファンには、筒香の最後の打球は"既視感"があったのではないだろうか。2017年第4回WBC、準決勝アメリカ戦の"あれ"である。2対1で1点を追う8回裏、日本は2死一、二塁のチャンスを作り、4番の筒香に打席が回ってきた。カウント1-2からの4球目、緩いスライダーを捉えた打球はいい角度に上がったかに見えたが、結果は今回とほぼ同じような形のライトフライに終わった。
果たして、ヒットにはならかったものの、どん底状態に近かったことを思えば、ダーリング氏が変化球への対応に注目したように、いい打席ができているのは事実。筒香が明日も先発できるかは分からないものの、今後の打席に期待が持てそうではある。
構成●THE DIGEST編集部
しかし、最後まで手に汗握る展開だった。9回、レイズは先頭打者が四球で出塁すると、2死からあわや同点となるフェンス直撃二塁打で1点差に迫る。ここで打席に入ったのが、7回にポストシーズン11打席目で初安打を記録した筒香嘉智である。
スピードボールへの対応に難がある"ハマの大砲"は、田中将大が先発した地区シリーズ第3戦以来6試合ぶりのスタメン出場。相手右腕のザック・グレインキーは田中と同様に"軟投派"ということもあって出番を得た。第1打席は併殺に倒れたものの、強い打球は打てており、7回に投手直撃のヒットを記録して、一打同点の打席を迎えた。
対する抑えのライアン・プレスリーは、ここまで7球連続スライダーを投じていたが、筒香への初球は95.6マイル(153.9キロ)の4シーム。これが外れると、筒香は続くスライダーを狙ったかのようスウィングしたがファウル。3球目のスライダーも空振りで2ストライクになった後の4球目、一番甘く入ったスライダーを強振すると、痛烈な打球はライト線に飛んでいき、レイズベンチも興奮しながら見届けていたが、惜しくも切れていった。
すると、この一連の打席を見ていた現地TV局の解説を務める、ニューヨーク・メッツなどで通算136勝を記録していたロン・ダーリング氏は、「いい対応ができている」として、「もしストライクゾーンにスライダーが入ってきたら、ツツゴウは本塁打を打つだろう」と"予言"したのだ。
そしてこの7秒後、5球目はやはりスライダーが投じられ、筒香らしい拾い上げるスウィングで会心の当たり。「予言が当たった!」……かに思われたが、打球はライトの定位置から少し後方に飛んだだけの、"ただの凡フライ"に終わった。実際、プレスリーのスライダーはストライクゾーンからやや外れた球であり、「ゾーン内には来なかった」。
現地実況では触れられていないが、日本のファンには、筒香の最後の打球は"既視感"があったのではないだろうか。2017年第4回WBC、準決勝アメリカ戦の"あれ"である。2対1で1点を追う8回裏、日本は2死一、二塁のチャンスを作り、4番の筒香に打席が回ってきた。カウント1-2からの4球目、緩いスライダーを捉えた打球はいい角度に上がったかに見えたが、結果は今回とほぼ同じような形のライトフライに終わった。
果たして、ヒットにはならかったものの、どん底状態に近かったことを思えば、ダーリング氏が変化球への対応に注目したように、いい打席ができているのは事実。筒香が明日も先発できるかは分からないものの、今後の打席に期待が持てそうではある。
構成●THE DIGEST編集部