ヤクルトは2日、近藤一樹、山田大樹、田川賢吾、風張蓮、平井諒、山中浩史、育成選手のジュリアスの計7投手に、来季の契約を結ばないことを伝えたと発表した。
2001年のドラフトで近鉄に7位で入団した近藤は、2018年に42ホールドポイントを記録して最優秀中継ぎ賞を獲得。今季も40試合登板していただけに、戦力外通告には驚かされたが、今季一軍へ上がった風張と山中は防御率5点台以上と結果を残せず、他の選手は登板機会もないなど、致し方ない部分もあったかもしれない。そして今回の“非情”な通達によって、ヤクルトの「ある年のドラフト」がフォーカスされることになった。
2014年ドラフト――。この年のヤクルトのドラフト組は、文字通り全滅してしまったのだ。
【2014年ヤクルトのドラフト指名選手】
1位 竹下真吾(投手/ヤマハ)→2017年戦力外
2位 風張蓮(投手/東農大北海道オホーツク)→2020年戦力外
3位 山川晃司(捕手/福岡工城東高)→2019年戦力外
4位 寺田哲也(投手/四国IL香川)→2016年戦力外
5位 中元勇作(投手/伯和ビクトリーズ)→2016年戦力外
6位 土肥寛昌(投手/Honda鈴鹿)→2017年戦力外
7位 原泉(外野手/第一工業大)→2017年戦力外
育成1位 中島彰吾(投手/福岡大)→2017年戦力外
わずか2年で寺田(4位)、中元(5位)がクビとなったのを皮切りに、5年間で何と8選手中7人が戦力外を受けている。そして、“最後の砦”だった風張がここに加わり、2014年ドラフト組は完全にいなくなった。
山川(3位)、中元、原(7位)の一軍出場はゼロ。寺田は計3登板、土肥(6位)もわずか8登板で姿を消している。中島(育成1位)は2016年に支配下登録を勝ち取って5登板したものの、土肥と同じタイミングで戦力外を受け、その後はオランダなどでプレーしたが、昨季限りでユニフォームを脱いだ。
“出世頭”の風張は1年目から一軍登板するも、なかなか結果が出ない時期が続いたが、2018年に初勝利を挙げると、53試合に登板して4ホールド、防御率4.37と結果を残して一時は勝利の方程式に定着。しかし、2年連続で防御率7点台に終わったことで、見限られる形になってしまった。
本来は誰よりも期待されていたのは竹下(1位)だった。社会人No.1左腕と言われ、1年目からローテーションに入ると思われたが、故障もあって二軍でも18試合で防御率9.16、与四球率10.13と大炎上。フォームの見直しを何度も施されたが、社会人時代の輝きはついぞ取り戻せず、一軍1登板で指名からわずか3年で戦力外になっている。
2014年ドラフトには岡本和真(巨人1位)、有原航平(4球団競合で日本ハム)、髙橋光成(西武1位)、中村奨吾(ロッテ1位)と実力者が揃い、外れでも山崎康晃(2球団競合でDeNA)がいた。2位以下でも石田健大(DeNA2位)、外崎修汰(西武3位)、清水優心(日本ハム2位)、石川直也(日本ハム4位)、そして今季ブレイク中の栗原陵矢(ソフトバンク2位)なども残っていただけに、「あの時●●を指名していたら……」と、ヤクルトファンも編成部も悔しい思いをしているかもしれない。
ドラフトはしばしば「指名の結果は、3~5年後に見えてくる」と言われる。そして間違いなく、この年のヤクルトは「失敗」したと言っていいだろう。
構成●THE DIGEST編集部
2001年のドラフトで近鉄に7位で入団した近藤は、2018年に42ホールドポイントを記録して最優秀中継ぎ賞を獲得。今季も40試合登板していただけに、戦力外通告には驚かされたが、今季一軍へ上がった風張と山中は防御率5点台以上と結果を残せず、他の選手は登板機会もないなど、致し方ない部分もあったかもしれない。そして今回の“非情”な通達によって、ヤクルトの「ある年のドラフト」がフォーカスされることになった。
2014年ドラフト――。この年のヤクルトのドラフト組は、文字通り全滅してしまったのだ。
【2014年ヤクルトのドラフト指名選手】
1位 竹下真吾(投手/ヤマハ)→2017年戦力外
2位 風張蓮(投手/東農大北海道オホーツク)→2020年戦力外
3位 山川晃司(捕手/福岡工城東高)→2019年戦力外
4位 寺田哲也(投手/四国IL香川)→2016年戦力外
5位 中元勇作(投手/伯和ビクトリーズ)→2016年戦力外
6位 土肥寛昌(投手/Honda鈴鹿)→2017年戦力外
7位 原泉(外野手/第一工業大)→2017年戦力外
育成1位 中島彰吾(投手/福岡大)→2017年戦力外
わずか2年で寺田(4位)、中元(5位)がクビとなったのを皮切りに、5年間で何と8選手中7人が戦力外を受けている。そして、“最後の砦”だった風張がここに加わり、2014年ドラフト組は完全にいなくなった。
山川(3位)、中元、原(7位)の一軍出場はゼロ。寺田は計3登板、土肥(6位)もわずか8登板で姿を消している。中島(育成1位)は2016年に支配下登録を勝ち取って5登板したものの、土肥と同じタイミングで戦力外を受け、その後はオランダなどでプレーしたが、昨季限りでユニフォームを脱いだ。
“出世頭”の風張は1年目から一軍登板するも、なかなか結果が出ない時期が続いたが、2018年に初勝利を挙げると、53試合に登板して4ホールド、防御率4.37と結果を残して一時は勝利の方程式に定着。しかし、2年連続で防御率7点台に終わったことで、見限られる形になってしまった。
本来は誰よりも期待されていたのは竹下(1位)だった。社会人No.1左腕と言われ、1年目からローテーションに入ると思われたが、故障もあって二軍でも18試合で防御率9.16、与四球率10.13と大炎上。フォームの見直しを何度も施されたが、社会人時代の輝きはついぞ取り戻せず、一軍1登板で指名からわずか3年で戦力外になっている。
2014年ドラフトには岡本和真(巨人1位)、有原航平(4球団競合で日本ハム)、髙橋光成(西武1位)、中村奨吾(ロッテ1位)と実力者が揃い、外れでも山崎康晃(2球団競合でDeNA)がいた。2位以下でも石田健大(DeNA2位)、外崎修汰(西武3位)、清水優心(日本ハム2位)、石川直也(日本ハム4位)、そして今季ブレイク中の栗原陵矢(ソフトバンク2位)なども残っていただけに、「あの時●●を指名していたら……」と、ヤクルトファンも編成部も悔しい思いをしているかもしれない。
ドラフトはしばしば「指名の結果は、3~5年後に見えてくる」と言われる。そして間違いなく、この年のヤクルトは「失敗」したと言っていいだろう。
構成●THE DIGEST編集部