プロ野球

「代打三ツ間」に首都高爆走、無人の一塁に牽制…2020年の球界を彩った“迷”事件簿【5位~1位】

SLUGGER編集部

2020.12.11

思わぬ失敗が話題を呼んだ与田監督だが、8年ぶりにチームをAクラスに導いた。写真:産経新聞社

 今年もプロ野球界ではさまざまな出来事があった。その中でも、ちょっと普通じゃない事件を厳選し、カウントダウン形式で紹介していこう。果たして"栄えある"1位はどんな事件だろうか?

▼5位 「早くゴルフ場で練習したい」と首都高を爆走!

 コロナ禍の中、選手たちもさまざまな形で自由を制限されたが、残念ながらプロとしての自覚に欠ける行動も散見された。4月12日、西武の相内誠と佐藤龍世は球団に不要不急の外出を禁止されていたにもかかわらず、千葉県内のゴルフ場でプレー。それどころか、「早く着いて練習したい」との理由で、制限速度60キロの首都高速・山手トンネルで149キロも出して爆走するルーレット族並みのやんちゃぶりが発覚。運転していた佐藤には道路交通法違反で懲役3か月、執行猶予2年の有罪判決が下り、車に同乗していた相内は罪には問われなかったもののシーズン終了後に戦力外となった。

 二軍では4番を任されるなど、選手としての期待は高い佐藤。トラブルを糧に飛躍したプロ野球選手は少なくないだけに、今後は心を入れ替えて頑張ってほしい。
 
▼4位 藤浪が球界コロナ感染者第1号に

 昨季はわずか1登板に終わり、捲土重来を期していたはずだった藤浪晋太郎(阪神)だが、今年も出足で大きくつまずいてしまった。3月24日に嗅覚や味覚の異常を訴え、検査の結果、新型コロナウイルス陽性が判明。これだけなら特に問題なかったはずだが、その後、同じく陽性反応が出たチームメイトの伊藤隼太、長坂拳弥と女性を含む総勢12人で会食していたこと、食事会に参加していた女性2人の感染も明らかになった。さらに5月28日には集合練習に遅刻。懲罰で二軍降格と、またもファンの失望を買ってしまった。

 開幕後もしばらくは精彩を欠いていた藤浪だが、中継ぎへの配置転換を機に調子が上向き、シーズン終盤に先発に戻るとそこでも好投。来季こそ本格復活に期待したい。

▼3位 無人の一塁に牽制球を投じて逆転負け

 今年も世代を超えて語り継がれる珍プレーが生まれた。9月3日、甲子園での阪神対ヤクルト戦、7回に勝ち越したヤクルトは2死二、三塁のピンチを迎え、マウンドにはマクガフ。だが、カウント2ボール1ストライクとなったところでマクガフは何を思ったか、走者がいない無人の一塁に牽制球。ボールがファウルゾーンを転々とする間に二者が還って阪神が逆転した。

 一塁に投げた瞬間、「やば…」とガックリうなだれていたマクガフだったが、直前に一塁走者の陽川尚将が盗塁していたことを忘れてしまっていた説が濃厚。チームはそのまま敗れ、5カード連続の負け越しとなってしまった。