いよいよ17日に迫ったプロ野球のドラフト会議。今年も多くの選手に注目が集まっているが、『THE DIGEST』ではテーマ別に有力候補を紹介している。これまでは「即戦力」「スピードスター」「未完の大器」を扱ってきたが、今回は年々、重要性が高まっている「リリーフタイプの投手」を見ていこう。

　今年の候補でリリーフタイプの筆頭になるのは、「即戦力」でも紹介した宮川哲（東芝）。詳細は繰り返しになるので簡略するが、150kmを超えるストレートと鋭いカットボールで打者を圧倒し、セットアップとしても期待できる。

　宮川に続く存在と言えるのが、津森宥紀（東北福祉大）だ。サイドから投げ込む145km超のストレートが武器の本格派右腕で、打者の手元で微妙に動くクセ球にも特徴がある。大学日本代表でも主にリリーフで起用されており、全国大会、国際大会での経験も豊富だ。今年の大学選手権では不本意な投球に終わったものの、珍しいタイプの速球派サイドだけに、プロからの需要も高いだろう。
  　同じ速球派の右腕では伊勢大夢（明治大）も面白い。津森に比べると少しヒジの位置が高く、サイドに近いスリークォーターという印象。左肩の開きが早いためコントロールにもばらつきはあるものの、指にかかった時の150kmを超えるストレートの威力は申し分ない。先発ではリズムが単調になって崩れるケースも多いが、短いイニングで全力で腕を振れば、さらにスピードで圧倒するピッチングも期待できる。