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「オオタニの奪三振力は圧巻!」アスレティックス主砲が大谷翔平の力量を絶賛! そして敵将は“一触即発”のシーンに対して…

THE DIGEST編集部

2021.05.30

7回途中3失点でマウンドを降り、険しい表情を浮かべた大谷。この日は最後まで制球が安定しなかった。(C)Getty Images

 現地時間5月28日、敵地でのオークランド・アスレティックス戦で先発した大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が、乱闘寸前の騒ぎに巻き込まれた。

 トラブルが発生したのは3回裏、1死1塁の場面だ。大谷はアスレティックスの1番・マーク・カナへの93マイル(約149キロ)のフォーシームを内角へ投じるも、これが大きく外れて相手の頭部付近を襲う。

「いいバッターは特に厳しいところに行かないと」(大谷)の言葉通り、攻めた結果だった。しかしこれに激昂したカナは、マウンドへ向かって大声で「Come on, Sho!(こっち来いよ! ショウ!)」と一喝。さらに止めに入ったカート・スズキとも激しい口論となり、一時は両軍がダグアウトから飛び出す、騒然とした雰囲気に包まれた。

 結局乱闘には発展せず、試合は再開。中断中も笑みを浮かべて、冷静そのものだった大谷は、98マイル(約157キロ)の内角速球でカナを空振り三振に仕留めて難を逃れた。

【動画】"一触即発"の危機に直面!緊迫した場面も笑顔で乗り切る大谷翔平!
 試合後、「腹が立つことはあるだろう」と一連のプレーを冷静にまとめたのは、敵将のボブ・メルビンだ。MLB通算1282勝の名将は、エキサイトしたカナをかばいつつ、こう続けた。

「顔の近くにボールが投じられたことに対して、カナは反応しただけだ。それだけが真実だよ。それほど感情的なゲームだったし、これまでもいろんな試合でそういうシーンはあった。彼は際どいボールのすべてに反応するわけではないし、ああいうことは最初で最後というわけでもないと思う」

 両者にわだかまりがないと暗に示したのは、メルビン監督だけではない。7回に大谷から勝ち越しタイムリーを打っていたマット・チャップマンは、地元紙『The Mercury News』で「オオタニは素晴らしい投手だ」と評し、次のように語っている。

「あの場面は決して狙ったボールじゃないとは思う。オオタニの奪三振力は圧巻だし、スプリッターとスライダーはずば抜けていて、速球も制球力がある日はとてもタフだ。ただ今日は、初回からコントロールに苦しんでいたように見えたけどね」

 ともすればと不安視された大谷とアスレティックスの関係だが、指揮官や主砲のコメントからは、しこりはなさそうである。

構成●THE DIGEST編集部
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