古巣を相手に堂々たるピッチングを披露したのが、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)だ。
現地時間6月9日に本拠地で行なわれたシカゴ・カブス戦に先発した右腕は、7回を投げて3安打2失点の力投。味方の援護を得られずに敗戦投手となったものの、最速97.2マイル(156.4キロ)を叩き出したフォーシームを軸に、カッターやスライダー、スプリッターをはじめ7球種を操って8奪三振を記録するなど、素晴らしい内容だった。
試合後の会見でダルビッシュは「地獄も天国も味わった。みんなに支えてもらったので今も感謝しています」と、昨シーズンまで3年間在籍した古巣への想いを明かした。そんなかつてのエースが見せた“一線級のピッチング”に、カブスの戦士たちも脱帽する。地元放送局『NBC Sports』で「ユウは真のエースだよ」と語ったのは、31歳の右腕カイル・ヘンドリクスだ。
「言うまでもなく、僕はユウのことが大好きだし、彼が成し遂げてきたこと、それからピッチングのスタイルにも敬意を持っている。正真正銘のエース、要するにメジャー最高クラスの投手なんだよ。もしも、もう一度カブスが彼を獲得できたなら、それは間違いなく僕らの大きな後押しになるだろうね」
昨オフに若手5選手とのトレードでダルビッシュを放出したカブスは、その他にも高額年俸の主力選手を相次いで売却。開幕前にはチームが“再建期”に突入したと見られていた。ところが実際は、「今季も我々はチャンピオンシップを争えるコンテンダーだ」と強気な構えを崩さないジェド・ホイヤー編成責任部長の言葉通り、ナショナル・リーグ中地区で首位を快走している。
打撃好調のチームの状況だけに、ダルビッシュの再獲得が実現すれば、まさに鬼に金棒だろう。だがその一方で、現地メディアからは「非現実的」との声も上がっている。米放送局『ESPN』のジェフ・パッサン記者は、「それは慎重になるべき事柄だ」との見解を示した。
「トレード期限までの行動は現実的になるべきだ。カブスはこれまでも将来のためのチーム改革とリアリスティックな強化を続けながら、勝ち続けてきた。ファンがあのダルビッシュの放出を嘆くのは簡単だが、彼の代わりに招き入れたのは、21歳以下の有力選手たちであり、それはファームにおける明確な改革だ。あくまで未来に目を向けた取引だったんだ」
同記者の指摘する通り、カブスの懐事情を考えても、リーグ優勝を目指すパドレスの状況を考えても、やはりダルビッシュの“電撃復帰”は非現実的と考えられる。とはいえ、プレーオフ進出、ワールドシリーズ制覇のために、なにか起きる可能性はゼロではないだろう。カブスの主砲クリス・ブライアントは、『NBS Sports』にこう語っている。
「ダルビッシュはとても優れている。非常に多くの球種を持ち、競争心が強く、スマートで、とにかく考える人でもある。フロントは僕たち(攻撃陣)が、こんな好調になるなんて思ってなかったかもしれないね。もしも、彼が来たら、放出したフロントの判断が間違っていたと証明できるかもしれない」
構成●THE DIGEST編集部
【動画】古巣カブスから圧巻の奪三振ショー! ダルビッシュの快投シーンはこちら
現地時間6月9日に本拠地で行なわれたシカゴ・カブス戦に先発した右腕は、7回を投げて3安打2失点の力投。味方の援護を得られずに敗戦投手となったものの、最速97.2マイル(156.4キロ)を叩き出したフォーシームを軸に、カッターやスライダー、スプリッターをはじめ7球種を操って8奪三振を記録するなど、素晴らしい内容だった。
試合後の会見でダルビッシュは「地獄も天国も味わった。みんなに支えてもらったので今も感謝しています」と、昨シーズンまで3年間在籍した古巣への想いを明かした。そんなかつてのエースが見せた“一線級のピッチング”に、カブスの戦士たちも脱帽する。地元放送局『NBC Sports』で「ユウは真のエースだよ」と語ったのは、31歳の右腕カイル・ヘンドリクスだ。
「言うまでもなく、僕はユウのことが大好きだし、彼が成し遂げてきたこと、それからピッチングのスタイルにも敬意を持っている。正真正銘のエース、要するにメジャー最高クラスの投手なんだよ。もしも、もう一度カブスが彼を獲得できたなら、それは間違いなく僕らの大きな後押しになるだろうね」
昨オフに若手5選手とのトレードでダルビッシュを放出したカブスは、その他にも高額年俸の主力選手を相次いで売却。開幕前にはチームが“再建期”に突入したと見られていた。ところが実際は、「今季も我々はチャンピオンシップを争えるコンテンダーだ」と強気な構えを崩さないジェド・ホイヤー編成責任部長の言葉通り、ナショナル・リーグ中地区で首位を快走している。
打撃好調のチームの状況だけに、ダルビッシュの再獲得が実現すれば、まさに鬼に金棒だろう。だがその一方で、現地メディアからは「非現実的」との声も上がっている。米放送局『ESPN』のジェフ・パッサン記者は、「それは慎重になるべき事柄だ」との見解を示した。
「トレード期限までの行動は現実的になるべきだ。カブスはこれまでも将来のためのチーム改革とリアリスティックな強化を続けながら、勝ち続けてきた。ファンがあのダルビッシュの放出を嘆くのは簡単だが、彼の代わりに招き入れたのは、21歳以下の有力選手たちであり、それはファームにおける明確な改革だ。あくまで未来に目を向けた取引だったんだ」
同記者の指摘する通り、カブスの懐事情を考えても、リーグ優勝を目指すパドレスの状況を考えても、やはりダルビッシュの“電撃復帰”は非現実的と考えられる。とはいえ、プレーオフ進出、ワールドシリーズ制覇のために、なにか起きる可能性はゼロではないだろう。カブスの主砲クリス・ブライアントは、『NBS Sports』にこう語っている。
「ダルビッシュはとても優れている。非常に多くの球種を持ち、競争心が強く、スマートで、とにかく考える人でもある。フロントは僕たち(攻撃陣)が、こんな好調になるなんて思ってなかったかもしれないね。もしも、彼が来たら、放出したフロントの判断が間違っていたと証明できるかもしれない」
構成●THE DIGEST編集部
【動画】古巣カブスから圧巻の奪三振ショー! ダルビッシュの快投シーンはこちら