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侍ジャパン

「使命を果たした」金メダルを掴んだ侍ジャパンを米専門メディアも絶賛!「オオタニはいなくても力は十分」【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.08.08

稲葉監督(80番)と勝利を分かち合う選手たち。試合後に感涙した熱き指揮官の下でまとまった侍ジャパンは世界の頂に立った。(C)Getty Images

稲葉監督(80番)と勝利を分かち合う選手たち。試合後に感涙した熱き指揮官の下でまとまった侍ジャパンは世界の頂に立った。(C)Getty Images

「とにかく選手が勝ちたい、金メダルをとりたいという、そういう思いが結束して。本当にいいチームで、いい試合ができたと思います」

 侍ジャパンを統率してきた稲葉篤紀監督は、悲願の金メダルを手にして、目頭を熱くさせながら感慨深げに語った。

 8月7日、東京五輪・野球の決勝でアメリカと戦った日本は2対0で勝利。正式競技としては1992年のバルセロナ大会以来、6度目の参戦で初の金メダルを手にした(公開競技だった1984年ロサンゼルス五輪からは37年ぶり)。

 自慢の投手力が“大国”の前に立ちはだかった。5回に村上宗隆(ヤクルト)のソロホームランで先行した日本は、先発の森下暢仁(広島)から千賀滉大(ソフトバンク)、伊藤大海(日本ハム)、岩崎優(阪神)と繋ぐ投手リレーでアメリカ打線をシャットアウト。そして最後は守護神の栗林良吏(広島)が危なげなくを抑えて、勝ち切った。

 ホスト国としての重圧を感じさせない快進撃だった。5戦全勝で金メダルを掴んだ侍ジャパンには、対戦国も脱帽するしかない。米スポーツ専門メディア『theScore』は「ミッションコンプリート。アメリカを制圧した日本がホームで金メダルを掴んだ」と、その栄誉を称えた。

「日本のオールスターチームは、土曜の夜にアメリカを2対0で完璧に打ち破り、オリンピック野球の金メダルを初めて獲得するという国家的使命を果たした。彼らは先発したモリシタと4人のリリーフたちの6安打しか許さない継投策で相手を翻弄し、同じようにアメリカを破った女子ソフトボールに並ぶ、偉業を成し遂げたのだ」
 
 さらに同メディアは、MLBのスター選手が揃えられなかった自国のチーム構成と比較しつつ、日本の本気度にもクローズアップした。

「日本は7月17日に母国リーグを中断し、トッププレーヤーがオリンピックに集まるのを後押しした。その一方でアメリカはMLBの幹部たちが、スター選手たちがオリンピックに参加するコンセプトを嘲笑。シーズンの停止が、非現実的で非経済的と考えた。また多くの球団のGMたちも、選手が代表戦で怪我をするリスクを恐れて参加を拒否した。

 たしかにショウヘイ・オオタニやユウ・ダルビッシュはいなかった。それでも日本には、キャリアが終わりに差し掛かっているベテランやメジャー傘下で研鑽を積んでいるマイナーリーガーたちの組み合わせに過ぎないアメリカを2回も倒すだけの十分な力があった」

 今大会に向けて、「オリンピックの借りはオリンピックで返す」と雪辱を誓った稲葉監督を筆頭に、綿密な準備を重ねてきた侍ジャパン。金メダルという成果は、まさに努力の賜物と言えそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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