プロ野球

プロ野球後半戦のキーマン?五輪中断中のエキシビジョンマッチで爪痕を残した6人<SLUGGER>

藤原彬

2021.08.12

強烈なパワーが魅力のリチャード。いよいよ一軍の舞台で輝くチャンスがやってきそうだ。写真:滝川敏之

 いよいよ明日からプロ野球のペナントレースが再開する。後半戦のキーマンは一体誰になるのか。五輪開催期間中に行なわれたエキシビジョンマッチで印象を残し、一軍での出場機会を増やしそうな選手を紹介しよう。

■リチャード(ソフトバンク)
エキシビションマッチでは全9試合とも4番に抜擢され、7月28日のDeNA戦ではPayPayドームのセンター方向に打ち込む逆転2ラン。スウィング直後に下を向いたが、詰まった打球は放物線を描いてテラスゾーンに飛び込んだ。8月3日の巨人戦も、外角球を無造作に叩くとボールは同じくライトスタンドに吸い込まれた。二軍では6月に40打席連続無安打を記録するなどまだ粗さも残るが、ともにリーグトップの10本塁打、45打点を記録している。魅力十分な将来の主軸候補に、期待は膨らむばかりだ。

■山口航輝(ロッテ)
20歳のスラッガーは雌伏の時間を糧にできるか。今年はオープン戦で結果を残すと、開幕戦5番で一軍デビューを果たして初安打を記録。1か月間で4本塁打を放ったが、30%を超える三振率、1割台の打率と一軍の壁にぶち当たった。6月からは二軍で打撃フォームを見直し、メンタル強化にも着手。すると、エキシビジョンマッチで2試合連続弾に加えて打率.294を記録し、井口資仁監督は後半戦の一軍スタートを明言した。マーティンが合流する前に結果を出しておきたいところだ。
 
■来田涼斗(オリックス)
7月13日の日本ハム戦でプロ野球史上初の「高卒新人プロ初打席初球ホームラン」を記録した話題のルーキーは勢いに乗っている。フレッシュ・オールスターで4番を務め、8月3日のエキシビジョンマッチでは藤浪晋太郎(阪神)からの先制2点二塁打を放った。二軍でも2本のアーチに二塁打14本、三塁打3本と5盗塁を記録するなど、持ち前の打力と足を発揮している。首位で後半戦を迎えるチームに新鮮な風をもたらす可能性は十分にある。
 
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