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「才能はもはや芸術の域だ」ベーブ・ルースの偉業に迫る“投手・大谷”をエンジェルスコーチが激賞!「練習では本当に軽いのに」

THE DIGEST編集部

2021.09.16

投打両面で異彩を放つ大谷。その図抜けたポテンシャルに賛辞が寄せられている。(C)Getty Images

 27歳のサムライが偉業達成を間近にしている。

 ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は、来る9月17日(現地時間)に行なわれるオークランド・アスレティックス戦で、今季10勝目をかけて先発のマウンドに立つ。この試合で白星を手にすれば、あのベーブ・ルースが1918年に達成した「シーズン二桁本塁打・二桁勝利」に並ぶ。それだけに周囲の期待は高まる一方だ。
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 今季の大谷はリーグ屈指のピッチングを披露してきた。とりわけ後半戦に入ってからの内容は圧巻の一語だ。5勝(1敗)を挙げた8登板で、防御率は3.17、奪三振率は9.12といずれも上々のスタッツを記録。さらに前半戦の課題でもあった制球力も改善され、与四球率はわずかに1.12である。

 言うまでもなく、投手としてこれだけの成績を残しながら、彼はシーズン44本塁打を打っているのだ。驚異的と称えるほかない。

 そんな大谷にエンジェルスの首脳陣も脱帽だ。米老舗スポーツ誌『Sports Illustrated』の取材に応じたマット・ワイズ投手コーチは、「彼の取り組みは本当に素晴らしい」と語った。
 
「ショウヘイは本当に自分に合ったやり方を心得ている。彼は1番か2番を打つから、間違いなくほとんどの投手より少し早くブルペンから引き上げなきゃならない。でも、彼はそうした状況にもかなり慣れてきたね。実際、彼がブルペンで投げるのはだいたい20球ぐらいだ。そこからヘルメットをかぶって、まったく別の仕事に取り掛かる」

 さらに「彼のエネルギーを節約する方法は信じられないものだ」と強調したワイズ・コーチは、次のように論じる。

「先発する日のブルペンでさえも、ショウヘイのピッチング練習は本当に軽い。とてもその日に投げるとは思えない。練習を見ていて分かるのは、彼の手からボールが発射されたって事実と、せいぜいマウンドの傾斜具合くらいさ。それなのに試合じゃしっかり結果を残すんだからね。そんな彼のピッチャーとして才能は、もはや芸術の域にある。それでいてとても知的で、あらゆる情報に対してもオープンなんだ。あと、記憶力もずば抜けている」

 目利きのコーチからも賛辞を贈られた大谷は、念願の10勝目を飾れるのか。達成すれば、文字通り球史に名を残す偉業だけに、その動向には世界が熱い視線を送っている。

構成●THE DIGEST編集部
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