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大学野球

驚異の公式戦全試合登板! “投げさせない時代”に現れた鉄人右腕、駒大・福山優希はなぜ投げられるのか?

矢崎良一

2021.09.21

周囲が驚くようなタフネスぶりを披露している福山。彼はなぜ故障をせずに投げ続けられるのか。写真:産経新聞社

周囲が驚くようなタフネスぶりを披露している福山。彼はなぜ故障をせずに投げ続けられるのか。写真:産経新聞社

 9月に入り、大学野球の秋季リーグ戦が各地で開幕。熱戦が繰り広げられている。

 近年はメディアの取り上げ方も様変わりし、試合内容や優勝争い以上に、プロ注目のドラフト候補や、高校時代に甲子園で活躍したスター選手の情報が中心になっている印象だ。そんななかで、今、そのどちらにも当てはまらない1人の投手がクローズアップされている。

 東都リーグの名門・駒澤大学の福山優希(3年生)だ。

 中大との開幕戦に2試合連続先発し完投、完封。春季リーグ戦でも全12試合中11試合に先発。リリーフも含め、今年のチームの公式戦全試合に登板を果たしている。

 春はそのフル回転ぶりが「酷使」と批判され、故障を心配する声も上がっていたが、ひと夏超えて、むしろグレードアップしている。

「投げない」「投げさせない」ことが良しとされる時代に現れた、異色の“鉄人投手”の実像に迫る。

―――◇―――◇―――

 福山優希が一躍脚光を浴びたのは3年前、2019年春の入れ替え戦だった。

 この年の駒大は、前年に主力を担っていた選手たちが揃って卒業。チームの端境期にあった。比較的スムーズに入れ替えが果たせた野手に対して、投手陣は柱になるスタッフが揃わず、チームは春先から失点の計算が立たない守備面に不安を抱えていた。

 迎えた春季リーグ戦。競り合った展開になると、やはり投手陣が踏ん張りきれずに失点を重ね、大事な試合で惜敗を繰り返す。結局、勝点0の最下位。入れ替え戦に臨むにあたり、明るい材料は少なかった。

 そんなチームの危機を救ったのが、当時1年生の福山だった。
 
 2部優勝の専大との入れ替え戦。初戦をエースで落とし、崖っぷちに追い込まれた2戦目。先発のマウンドを託された福山は、8回途中まで4安打3失点とゲームを作り、リードした状態でリリーフにバトンを繋いだ。

 チームは9回にサヨナラ勝ち収め、1勝1敗のタイに持ち込む。そして勝負の3戦目。福山はふたたび先発し、130球を投げた前日を上回る快投を披露。5安打1失点、133球で9回を完投し、6-1で勝利した駒大も一部残留を決めた。

 リーグ戦でデビューを果たし、先発も経験していた福山。だが、入れ替え戦という過酷な舞台での1年生投手の連日の快投は、周囲を大いに驚かせた。

 そして3年生になった今春は、チームの主戦として、11先発を含むチームの全12試合に登板。そのタフネスぶりが話題になった。

 コロナ禍でリーグ戦が勝点制から2戦総当たりに変更となり、なおかつ日程の関係で連戦が減ったため、全試合登板といっても、中2、3日は間隔が空く。それでも、2度あった連戦で、福山は当たり前のように2戦目に先発で連投。5月7日の青学大との第2戦では、1-0の5安打完封勝利を収めている。このとき、前日の第1戦で111球を投げていた。

 シーズンの通算投球イニングが84。リーグの投手成績表で各チームのエースたちの数字を見れば、だいたい50イニングから、多くても60イニングくらい。その凄さは一目瞭然だ。
 
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