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MLB

2022年のテーマは二刀流完走の継続。投手・大谷の進化にも注目<SLUGGER>

斎藤庸裕

2022.04.15

シーズン最初の6試合でホームランなしはメジャー5年目で初めて。昨年のMVPにしてはいかにもスロースタートに見えるが……?(C)Getty Images

シーズン最初の6試合でホームランなしはメジャー5年目で初めて。昨年のMVPにしてはいかにもスロースタートに見えるが……?(C)Getty Images

 大谷翔平(エンジェルス)は、開幕6連戦を0本塁打で終えた。4月7日のアストロズ戦、メジャー5年目で初の開幕投手を務め、4回2/3を投げて4安打1失点で今季初黒星を喫した。打者では6試合で25打数4安打の打率.160。期待される結果は残せていないが、「ボチボチですね」と慌てる様子はない。サヨナラ勝ちでマーリンズとのインターリーグ2試合を連勝し、チームは3勝3敗。試合後の大谷の表情も柔らかく、明るかった。

 昨年は投打の二刀流で歴史的な活躍を見せ、メジャーリーグを盛り上げた。シーズンオフは表彰ラッシュとなり、全米野球記者協会の選考では満票でMVPを獲得。歴史的な活躍の功績を認められ、MLBコミッショナー特別表彰も受賞した。

 迎えた2022年は一人のスーパースターにとどまらず、「MLBの顔」として、タイトル獲得や2年連続MVPなど昨年以上の結果が期待される。しかし、MLBと選手会の労使交渉が長引き、今年はキャンプ開始が約1ヵ月遅れた。例年なら1ヵ月超続くオープン戦も3週間に短縮。調整期間が短くなった。それでも、投打で準備が必要な大谷は焦らず、マイペースで準備を進めていた。
 オープン戦初登板となった3月21日のロイヤルズ戦。登板後には、安堵の表情を浮かべた。

「楽しく投げられたので、不安なく行けるということがまず、1つ良かったところかなと。やりたいことをしっかり確認して出来たので、次の登板にしっかりつなげていきたい」

 昨シーズン終盤の9月から使用してきた新球の改善を今キャンプでも取り組んできた。スプリットとチェンジアップの中間球とされる沈むボール。打者の手元で落ち、横の変化も加えた新たな武器が使えれば、投球の幅はさらに広がる。9勝2敗、防御率3.18の結果を残した昨季以上のパフォーマンスも、十分に期待できる。だからこそ故障なく、身体の状態を万全にキープしていくことが、最も重要な点でもある。

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