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不振でも忘れない! 177キロの弾丸二塁打を呼び込んだ鈴木誠也の“掃除シーン”が話題に「これは善い行ないだ」

THE DIGEST編集部

2022.05.25

直近7試合で打率.179と打てずに苦労している鈴木。それでも野球に対する向き合い方は変わっていない。(C)Getty Images

 苦心のなかでも、野球に対する態度は変わっていない。シカゴ・カブスの鈴木誠也だ。

 今季に鳴り物入りでカブスの一員となった鈴木。開幕から11試合では打率.414、4本塁打と打ちまくっていたが、相手の研究が徐々に進み始めると、その後の13試合では打率.157、0本と急失速。直近の7試合でも打率.179、出塁率.250、長打率.321と数字は明らかに伸び悩んでいる。

 4番や2番など打線の中軸を任される鈴木の不振は、カブスの成績に直結。もちろん彼だけの責任ではないのだが、17勝24敗と負け越している責任の一端は少なからずあると言っていい。

 思わず頭を抱えたくなるような状況だが、27歳のサムライは自らの"スタイル"は曲げていない。それが現れたシーンがクローズアップされている。話題となっているのは、現地時間5月23日に行なわれたシンシナティ・レッズ戦での一幕だ。4回裏に先頭打者として打席に入ろうとした鈴木は、汚れていたホームベースをスッと拭いてみせたのである。
 
 些細な行ないではあった。しかし、審判への挨拶やチームメイトとのコミュニケーションなど、以前から周囲に真摯な振る舞いを見せてきた鈴木だけに、彼なりの野球への向き合い方が垣間見えるような光景だった。

 現地メディアも見逃さなかった。試合を中継した地元放送局『Marquee Sports Network』は、「これは善い行ないだ」と絶賛。そしてカブス専門メディア『Bleacher Nation』のマイケル・セラミ記者も「セイヤはいつだってプレートを綺麗にしているんだ」と称賛した。

 そして、"善い行ない"は結果に直結する。鈴木はカウント3-1からの5球目をとらえると、打球速度110.1マイル(約177キロ)で飛んだボールは左中間フェンスに直撃。見事なツーベースとなったのだ。これで勢いに乗ったカブス打線は一挙7人の猛攻で4点を先制し、7対4で試合を制している。

 時に"新人"に対する厳しいジャッジと戦いながら、相変わらずコンスタントにヒットが出ずに苦労はしている。それでも広島時代から続けてきた所作を忘れずに、ひたむきに努力を重ねている鈴木を応援せずにはいられない。

構成●THE DIGEST編集部

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