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プロ野球

【2019総括・ヤクルト】屈辱の16連敗の中で村上の台頭が一筋の光。元メジャーリーガーに投手陣再建が託された

山本祐香

2019.12.23

新人歴代最多ホームランを放った村上が、最下位のチームにあって明るい話題に。写真;徳原隆元

新人歴代最多ホームランを放った村上が、最下位のチームにあって明るい話題に。写真;徳原隆元

●収穫と誤算

 いつまでも、故障者が多いことを勝てない言い訳にしてはいけない。しかし、今季は開幕こそ2連敗したものの、3・4月の9カードのうち負け越しは3カードのみと順調な滑り出しだっただけに、5月上旬から故障者が相次いだことはチームに混乱を招いた。

 中でも、ショートの西浦直亨が下半身のコンディション不良で離脱したことによるダメージは想像以上だった。21勝16敗(2分)と大きく勝ち越して迎えた5月14日、西浦が離脱したこの日から、ヤクルトはセ・リーグ歴代ワーストとなる屈辱の16連敗を喫した。

 西浦の守備は派手さがなく、見る者によっては評価されづらい部分もあるが、柔らかいグラブさばきと安定したスローイングの流れは非常に美しくかつ堅実である。打撃では突出した結果を残しているわけではないが、パンチ力や犠打を決める器用さもある。攻守ともに安定してチームに貢献できる選手だ。

 もちろん、さまざまな要因で連敗を喫して最下位になったわけだが、もし西浦の離脱がなかったら……と考えずにはいられない。
 
 そんなヤクルトの“光”となったのが、高卒2年目の村上宗隆だ。今季は、高卒2年目以内シーズン最多記録となる96打点、同じく最多タイの36本塁打という成績を残し、8月12日のDeNA戦ではプロ野球史上最年少(19歳6ヵ月)でサヨナラ2ランも放った。

 他にも、気持ちを前面に出したプレーで盛り立てる奥村展征、初の2ケタ本塁打を放った廣岡大志、足のある塩見泰隆、35試合で5ホームランのルーキー・中山翔太など、多くの若手が台頭してきたことは、来季につながる明るい話題だろう。
 
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