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プロ野球

【2019総括・中日】与田新体制は上々の船出。9月に露呈した“経験不足”を来季の糧に!

ロバートさん

2019.12.21

就任1年目の与田監督(左)らフロント陣は野手起用、ブルペン運用で確かな結果を出した。提供:朝日新聞社

就任1年目の与田監督(左)らフロント陣は野手起用、ブルペン運用で確かな結果を出した。提供:朝日新聞社

●収穫と誤算

 まず今季の収穫としては、与田剛監督が就任し、野手起用の妙により、即戦力の補強なしに現有戦力の底上げに成功したことが挙げられる。レギュラークラスで言えば高橋周平のサード再転向と、それに伴うセカンド阿部寿樹のレギュラー定着。捕手陣は加藤匠馬の大抜擢など若手中心の起用で、一気に世代交代を進めることに成功した。得点力不足は引き続き課題だが、守りを中心とした野手の育成は順調だと言っていい。

 また投手陣については、阿波野・赤堀体制によるブルペンワークの改善で負担を分散しつつ、昨季リーグワーストだった中継ぎ投手陣を一年で立て直したのも大きい。こちらも中堅・ベテランに依存するわけではなく、福敬登、藤嶋健人、三ツ間卓也ら新戦力の台頭により、特に後半戦以降に安定したブルペンを作り上げた点は特筆に値する。
 
 一方で誤算として挙げたいのが、先発投手陣に怪我人が多発したことである。春季キャンプ中の松坂大輔の怪我から始まり、開幕前から多くの投手が離脱を強いられた。それにより、不安定な投球が目立ったロメロを外すに外せず、得点力不足の中で外国人枠に投手3枚を割かざるを得なかったのは痛かった。

 さらに球威に衰えが見られる山井大介をチーム4番手として起用し続けたり、高卒2年目の清水達也を満足に先発調整させることなく一軍先発デビューさせるなど、特に前半戦の先発運用は火の車だった。将来有望な若手投手が多いのは間違いないが、一軍戦力としての先発投手層の薄さが改めて浮き彫りとなった。
 

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