プロ野球

【7月の投打部門別ベスト3:パ・リーグ】「打」は吉田正、中川らオリックス勢が躍動、伊藤は6月の不振から復活<SLUGGER>

藤原彬

2022.08.05

伊藤(左)はオールスターでの超スローボールが話題に。吉田(右)は出塁率とOPSでリーグ1位を記録した。写真:THE DIGEST写真部

●OPS ※60打席以上
1.吉田正尚(オリックス).982
2.島内宏明(楽天).961
3.茂木栄五郎(楽天).937

 1位の吉田は7月にリーグ最多の19四球を獲得し、出塁率.454もリーグ1位。(三振は12しかなかった)。昨季のOPSリーダーが本領を発揮し、相棒の杉本裕太郎も.913と完全に息を吹き返した打線は、リーグ最多の月間108得点を記録した。島内は打率.350と長打率.538が1位で、茂木と打棒を振るった。リーグワーストはレアード(ロッテ)の.448。

●打率 ※60打席以上
1.島内宏明(楽天).350
2.柳田悠岐(ソフトバンク).342
3.若月健矢(オリックス).340

 楽天は島内を筆頭に3割打者が5人で、チームの月間打率.285はリーグトップと打線が活性化。銀次は4ヵ月続けて3割を超えている。各球団の主力級が多く3割をクリアした状況で、オリックスは若月や中川圭太(.320)が奮起して打線に厚みを加えている。こちらでもレアードがリーグワーストの打率.143と大いに苦しんだ

●安打
1.中川圭太(オリックス)31
2.島内宏明(楽天)28
2.吉田正尚(オリックス)28

 中川はリーグ最多の21単打を放ちながら、長打10本も1位タイ。2ヵ月連続で打率3割を超え、目と鼻の先の規定打席に届けば首位打者争いにも加われそう。打率リーグトップを走る松本剛(日本ハム)は、7月も20安打を上積みしたものの左ヒザの負傷で長期戦線離脱が決まった。
●本塁打
1.山川穂高(西武)6
1.オグレディ(西武)6
3.杉本裕太郎(オリックス)5
3.浅村栄斗(楽天)5

 量産ペースはやや落ち着いた山川だが、リーグ2位の18四球と相手からの警戒が増しながら、開幕から4ヵ月続けて誰よりも多くのホームランを放った。チームメイトのオグレディは11安打のうち6本が柵越え。3位の杉本と浅村は6月と同じ5本ずつ。清宮幸太郎(日本ハム)は4発に加え、オールスター第1戦でサヨナラ弾を叩き込みMVPを手にした。

●打点
1.杉本裕太郎(オリックス)21
2.吉田正尚(オリックス)20
3.島内宏明(楽天)16

 オリックスのタイトルホルダーコンビがワンツー。1位の杉本は7月29日のロッテ戦で9回の同点3ラン含む今季初の複数本塁打を放ち、5打点を稼いだ。6月に1位タイの15打点を挙げたレアードは3打点のみ。今宮健太(ソフトバンク)も2ヵ月連続1打点のみにとどまり、20試合で59得点と停滞した打線の象徴に。

●盗塁
1.小深田大翔(楽天)7
2.松本剛(日本ハム)4
2.髙部瑛斗(ロッテ)4
2.周東佑京(ソフトバンク)4
2.西川遥輝(楽天)4

 小深田は月間打率.310と好調で、塁上でも7盗塁を失敗1だけで決めるなど、2番打者としての役目をしっかり果たした。2位には4人が並んだが、髙部と周東は失敗なし。脚力も売りの宗佑磨(オリックス)は、1盗塁に対してリーグ最多タイの失敗3を喫した。ソフトバンクはチーム全体で9盗塁に対して失敗6と、足も不振で得点力不足に陥った。
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3投手が3勝を挙げてリーグトップ、伊藤は投球も最多