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プロ野球

『東條登場』は勝利のプロローグ。ロッテ7回の男を務める東條大樹、プロ7年目の飛躍の「理由」<SLUGGER>

村岡範子

2022.09.23

昨季は二軍暮らしが長かった東條だが、その悔しさをバネにして見事に飛躍した。(写真)千葉ロッテマリーンズ

昨季は二軍暮らしが長かった東條だが、その悔しさをバネにして見事に飛躍した。(写真)千葉ロッテマリーンズ

「すごくいい場面で投げさせていただいて、それに伴って結果も出たので良かったと思います」

 今シーズン、千葉ロッテの「7回の男」として勝利の方程式に定着した東條大樹は前半戦を振り返ってこう語った。

 9月20日時点で55試合に登板してで4勝3敗、防御率は1.70、リーグ4位の28ホールドを記録。プロ7年目、31歳でキャリアベストのシーズンを送っている。

 青山学院大からJR東日本を経て、2015年ドラフト4位で千葉ロッテに入団。だが、これまではビハインドやワンポイントでの登板が多かった。

 ところが、今季は勝敗を左右する重責を担っている。『7回のセットアッパー』という役割について東條は「勝ってる場面で投げるっていうのは嬉しかったですね。やりがいがあるというか。その分緊張感もあるんですけど、その緊張感を楽しめたらいいなと思いながら投げていました」と話す。
 
 1点も許されない大事な場面での登板を任されることについては「緊張しすぎるってことはないんですけど。適度な緊張感は持ちながらやってます」と言いつつ、「ワンポイントで、ピンチの場面でいく方がどちらかというと緊張するかもしれないですね」と意外な答えが返ってきた。理由は「1イニングトータルで考えればいいので、状況や場面を見ながら投球できるので」からだという。

 また、東條といえば「異常に曲がるスライダー」が武器だが、今シーズンの投球割合を見ると実は過去よりも割合は減り、逆にストレートの割合が増えている。「ストレートが走っている分、増えたんだと思います。バッターもスライダーを意識してるなと思うところもあるので、そういう時にストレートでアウトを取れたりっていう部分があると思います」。ストレートがキレが増したことで、スライダーとの相乗効果を生んでいるようだ。

 昨季は悔しい思いを味わった。開幕一軍を逃し、4月10日に一軍登録されるも5登板で防御率5.40と振るわず、2週間もしなういちに登録抹消、そのまま再昇格することなくファームでシーズンを終えた。二軍戦では37登板、2勝1敗、防御率1.57とさすがの数字を残したが、「微妙でしたね。迷いながらやっていたような気がします」と言う。
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