現地9月23日、今季限りでの引退を表明しているカーディナルスのレジェンド、アルバート・プーホルスがドジャース戦で史上4人目となる通算700号本塁打を放った。敵地ドジャー・スタジアムのレフトスタンドに高々と弧を描いて打球が飛び込んだ瞬間、敵も味方も関係なく、誰もが快挙を祝福した。
だが、その記念ボールは今のところ、プーホルスの手には戻っていない。キャッチしたファンは、「ボールをプーホルスに返却する気はない」との意向を示しているという。
選手にとって大事な記念ボールを、ファンが自分の所有物にしてしまうというのは、日本ではあり得ない話だ。村上宗隆(ヤクルト)が9月13日に放ったシーズン55号をキャッチしたヤクルトファンの高校生は、「日本球界の歴史。返さないわけにはいかない」と速やかに球団へ返却している。
だが、アメリカでは少々事情が異なる。なぜなら、大記録達成にまつわる記念ボールには、莫大な価値がつくからだ。
古くは、1961年にロジャー・マリス(当時ヤンキース)が、ベーブ・ルースの記録を破るシーズン61号を放った際、その記念ボールには5000ドル(当時のレートで約180万円)の価値が付いた。
また、1998年にマーク・マグワイア(当時カーディナルス)が放ったシーズン70号の記念ボールは、オークションで300万ドル(約3億円)で落札された。マグワイアのステロイド使用が判明した今では価値が大暴落しているが、それでも25万ドル(約2700万円)程度の値はつくと言われている。いうなれば、記念ボールをキャッチすることは文字通り一攫千金と同義なのだ。
このような事情もあって、本塁打の記念ボール争奪戦は日本とは比較にならないほどヒートアップする。ボールの「所有権」をめぐって裁判沙汰に発展したことすらあるのだ。
だが、その記念ボールは今のところ、プーホルスの手には戻っていない。キャッチしたファンは、「ボールをプーホルスに返却する気はない」との意向を示しているという。
選手にとって大事な記念ボールを、ファンが自分の所有物にしてしまうというのは、日本ではあり得ない話だ。村上宗隆(ヤクルト)が9月13日に放ったシーズン55号をキャッチしたヤクルトファンの高校生は、「日本球界の歴史。返さないわけにはいかない」と速やかに球団へ返却している。
だが、アメリカでは少々事情が異なる。なぜなら、大記録達成にまつわる記念ボールには、莫大な価値がつくからだ。
古くは、1961年にロジャー・マリス(当時ヤンキース)が、ベーブ・ルースの記録を破るシーズン61号を放った際、その記念ボールには5000ドル(当時のレートで約180万円)の価値が付いた。
また、1998年にマーク・マグワイア(当時カーディナルス)が放ったシーズン70号の記念ボールは、オークションで300万ドル(約3億円)で落札された。マグワイアのステロイド使用が判明した今では価値が大暴落しているが、それでも25万ドル(約2700万円)程度の値はつくと言われている。いうなれば、記念ボールをキャッチすることは文字通り一攫千金と同義なのだ。
このような事情もあって、本塁打の記念ボール争奪戦は日本とは比較にならないほどヒートアップする。ボールの「所有権」をめぐって裁判沙汰に発展したことすらあるのだ。