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大谷翔平は「一度もチームを批判していない」。米記者が帰国会見での“切り取り報道”に「彼の言いたいことを超えている」と指摘

THE DIGEST編集部

2022.10.25

投打で活躍を見せた大谷が18日に帰国。その際の発言が違うニュアンスで伝わってしまったようだ。(C)Getty Images

 すでに日本に帰国し、来シーズンに向けた準備を始めている大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)。そんな偉才が10月18日に実施された帰国直後の会見で放ったコメントがTwitterをはじめとするSNSで波紋を呼んだ。

 国内外で物議を醸したのは、記者から「今シーズン、一番熱く燃えたパフォーマンスを挙げるなら?」と問われた際の回答。これに大谷は次のように切り返している。

「これというのはなかったですね。特に8月、9月は長く感じました。14連敗も含めてなかなか思うようなゲームが多くできていた訳ではないので、あまり良くない方向での印象の方が強いかなと思います」
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 何気ない回答であり、本人からすれば率直な感想である。だが、最後の一文が「So I have a rather negative impression of the season.(むしろ今シーズンはネガティブな印象を持っている)」と英訳されると、この部分だけを切り取った形で一人歩きをし、一部の米メディアで「チーム批判をした」と報道されたのである。

 だが、チーム批判が大谷の本意でないのは明らか。ゆえに米メディア『Fan Nation』のノア・カムラス記者は、「オオタニは、シーズンに対する不満は示したかもしれないが、一度もチームを批判したり、ネガティブなことを言ったことはない。ただ、自分自身のことを話していたのだ」と断じた。

 誤引用したファンが目立ったため、同氏は「日本語を話す人が『批判された』という言葉を使うと、彼の言いたいことを超えてしまい、不正確な表現になってしまうのではないか」と反論。そのうえで「今シーズンのベストゲームはどれか、という質問に対しての答えである。チームについて、あるいはシーズン全体について聞かれたわけでもない」と訂正した。
 
 今季に「シーズン30本塁打&2桁勝利」「投打ダブル規定到達」などメジャーリーグの記録を次々と塗り替える偉業を達成してきた28歳。投手として166イニングで15勝9敗、防御率2.33、219奪三振とハイパフォーマンスを記録。打者としても打率.273、34本塁打、95打点、OPS.875と活躍した。

 だが、エンジェルスは、73勝89敗の負け越しでレギュラーシーズンを終了。大谷とマイク・トラウトというリーグ屈指の選手を擁しながら、アメリカン・リーグ西地区3位で8年連続のポストシーズン進出を逃した。

 大谷は全くチーム批判をしていないが、エンジェルスは厳しい批判を受けても然るべき成績であったのは周知の事実だ。来年こそポストシーズン進出に向けて、ハイレベルな戦いを期待するばかりだ。

構成●THE DIGEST編集部

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