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「目の前から消えてしまった」東京五輪で目の当たりした千賀滉大の“お化けフォーク“を米紙が再脚光!「大げさではない」と大絶賛

THE DIGEST編集部

2023.01.17

東京五輪の米国戦で三振の山を築いた千賀。米メディアは”お化けフォーク”と呼ばれる鮮烈なフォークボールが未だ忘れられないようだ。(C)Getty Images

 日本人右腕に対する、現地への期待は高まり続けている。

 今季より、新たにニューヨーク・メッツの一員となった千賀滉大。代名詞とも言える「お化けフォーク」も、すでに米メディアで大きく取り上げられるなど、期待も高まり続けている。ボールの違いやMLB特有の過密日程など不安要素が少なくないものの、それらを払拭させる心強い声が届いている。

 米紙『The New York Times』が千賀のかつての同僚や関係者のコメントをもとに、メジャーでの活躍への見込みを示す特集記事を掲載している。そのなかでは冒頭の2021年東京五輪でのノックアウトステージ初戦である米国戦でのエピソードを伝えている。

 試合前、米国代表として出場していた現サンディエゴ・パドレスのニック・マルティネスがメンバーに「フォークは振るな」と助言していたという。ソフトバンクで千賀の同僚でもあったマルティネスは、千賀最大の武器フォークの威力を知っていたがためのアドバイスだったが、「我々のチームはみな、ひたすらフォークを振って、振って、振り続けていた」とコメントしていた。

 結局、リリーフで2回を投げた千賀に対し、米国打線は5個の空振り三振を喫している。マルティネスが試合後「どうして(フォークを)振ったんだ!?」とチームメイトに問いかけるも、打撃陣は「すぐそこに見えるのに、消えてしまった。私たちには見えなくなっていた」とフォークの落差があまりにも大きかったと語っていたという。

 また、同メディアはこの試合以降、千賀のフォークが「不可解な球種」として広く知れ渡ることとなったと振り返っている。今回のメジャー移籍の際にも「センガの"ゴーストフォーク"という前評判は決して大げさなものではない」と評している。
 
 さらに、環境の違いについても「メジャーリーグへの移籍は、どんな投手にとっても試練である。しかし、高校野球の名門大会に出場できず、育成ドラフトでプロ入りしたセンガにとって、困難に立ち向かうことは何も目新しいことではない」と指摘。他にも、過去MLBで田中将大や鈴木誠也ともチームメイトとしてプレーし、今オフにメッツに加入したデビッド・ロバートソンによる以下のようなコメントも掲載している。

「日本でプレーすることは、マイナーリーグや大学でプレーすることとは違う。NPBはビッグリーグだ。私は何の問題もないと思っている」

 早くも"驚異"と評されているフォークボールはもちろん、千賀のポテンシャルがどんな形となって結果に表れるのか。新たな戦いに挑む、29歳の右腕に大きな注目が集まる。

構成●THE DIGEST編集部

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