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プロ野球

【DeNA】25年ぶりの頂点へ!“2人の左腕”東克樹&笠原祥太郎が巻き返しを図る「切磋琢磨して高め合って行けたら!」

岩国誠

2023.02.15

今季こそは一軍で活躍を誓う二人のサウスポー、東(右)、笠原(左)。写真:岩国誠

今季こそは一軍で活躍を誓う二人のサウスポー、東(右)、笠原(左)。写真:岩国誠

 昨季、最下位からリーグ2位へと躍進した横浜DeNAベイスターズ。1998年以来の優勝を目指すチームの戦力となるべく、今季の巻き返しを狙う男がいる。

 2017年ドラフト1位・東克樹。ルーキーイヤーの2018年に11勝を挙げ、新人王を獲得。先発ローテーションの一角として、その後の活躍を期待された。しかし左肘痛に悩まされた翌2019年は、一軍登板わずかに7試合。2020年2月にトミー・ジョン手術を受け、シーズン全休となった。

 投げたいのに投げられない。もどかしい日々が続く中で、自分の体と向き合い、足りないものは何かを徹底的に考えた。

「時間はたっぷりあったので、自分の弱点を改めて見直して、トレーニングでしっかり体作りをして、筋肉量を増やそうと思いました。主に下半身、ハムストリングや大臀筋、中臀筋とかそういった部分を重点的にトレーニングしていました」

 そして、2021年の終盤に一軍復帰を果たすと、2022年には開幕投手に選ばれた。しかし、その開幕戦を指のアクシデントで途中降板すると、再調整やコロナ感染などもあり、その後は出場登録と抹消を繰り返すこととなった。

「去年は開幕投手をやらせていただきましたが『結果を残さなきゃいけない』という気負いのようなものが、裏目に出てしまった部分もあったかもしれないですね」

 無意識のうちに自分を追い込んでいた。気負いが余計な力みへと繋がり、せっかくパワーアップした体を結果的にうまく使いこなすことができなかった。チームは優勝争いを繰り広げている中、リハビリ期間とはまた違うもどかしい日々を過ごした。

「チームに勢いがある中で、全然貢献できなかった。すごい悔しいと思いました」
 
 シーズン最後の2試合はリリーフ登板で最速149キロを計測。ボールの出力が戻ってきている実感は掴んだ。今年、同じ失敗を繰り返すわけにはいかない。

「このオフは、重量を上げるトレーニングではなく、身体操作の部分、骨盤をしっかり立てて体を回すことや、体の軸をしっかり作って投球動作を行うとか、そういう部分のトレーニングを重点的にやってきました」

 そうした巻き返しへの工夫は、投手陣を預かる斎藤隆一軍投手コーチも、十分感じていた。

「去年も入りは良かったんですけど、体の使い方には苦労していたんですよね。それが今年はトレーニングの中で新しいものを取り入れて、自分の感覚の中で実戦に使えるくらいになってきているように見えます。やってくれないと困る投手なので、順調に行ってほしいなと思います」
 
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