侍ジャパン

ダルビッシュ有が明かした栗山英樹監督の“凄み”。「日本人指導者にない」人心把握術に心酔「恥をさらすことは言わない」【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.02.24

ダルビッシュ(左)は宮崎合宿を通じて栗山監督の人心把握術を絶賛している。写真:梅月智史

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)開幕まで2週間を切った。侍ジャパンは25、26日にソフトバンクと強化試合を行ない、いよいよ本番に向けチーム力を高める段階に来ている。

 そんななか、ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)がチームを率いる栗山英樹監督についての印象を語った。チーム最年長の右腕は「やっぱりすごく、自分はかなり年下ですけど(コミュニケーションが)上手だなと思います」と語り、指揮官の人心掌握術を改めて絶賛した。

 ダルビッシュは栗山監督が選手に接する時の対応について「出る所と引く所というか、選手のことを上げてくれたりとか。人を基本的に傷つけるとか、恥をさらすようなことは言わない」と指摘。

 さらに「そういうことって難しくて、日本の指導者ってなかなかいないので。そういう所に凄みは感じます」と付け加えた。今キャンプで指揮官に対する信頼は、ダルビッシュの中で、ますます大きくなっているようだ。

 2012年から日本ハムで指揮を執った栗山監督とは、入れ違いでメジャーリーグへ移籍したダルビッシュ。今キャンプで初めて監督と選手として過ごすなかで、指揮官の温かい言葉や選手をリスペクトする行動を見て、改めてその人間性の凄さを実感している。
 
 同監督は第2クールを終え、「人間関係を含めて、いろんな状況を少しずつこの短い期間で全部分かることはないんだけど」と前置きしたうえで、「改めて、これだけの選手たちの気持ちが入って、集中した時の能力の高さというのはすごく感じて、信頼している選手たちにやってもらう環境を作ることの重要性を感じています」と語り、代表監督の重責を改めて実感しているという。

 強化試合に向けては、「いま置かれている状況が、どういう状態なのか。能力はみんなあるんでね。その確認だけさせてもらいたいと思うし、2試合に関しては皆ある程度バランス良く出てもらって、状況を確認させてもらうという感じではあります」と各選手のコンディションを見極めると語った。

 61歳の指揮官は、「とにかくケガのないように、それぞれの選手がコンディションを上げてもらう」と故障に細心の注意を払いながら、「本当に修羅場をくぐってきた一流の選手たちなので、状態さえ上がれば、そこに入ってくれると思っています」と、"一流"と評する選手たちへ厚い信頼が垣間見えた。

 3大会ぶりの世界一奪還へ。侍ジャパンの初陣が、いよいよ迫る。

構成●THE DIGEST編集部

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